中国共産党大会開幕の2週間前、中国初の国産ナローボディ旅客機が、同国の航空規制当局から商用運航に必要な安全認証の型式証明を取得した。習近平国家主席は16日、党大会冒頭での演説で、旅客機「C919」の成功は、外国の技術への依存から脱却し、2035年までに技術革新で世界のリーダーとなることを目指す同国にとって最大の節目の一つだと称賛した。だが、中国の航空セクターにとって自立への道には習氏が認めたくないほど多くの困難が待ち受けていることは間違いない。特に、米政府が戦略的ライバルである中国に対する最先端技術の輸出規制を強めていることを考えると前途は多難だ。「C919」は、中距離旅客機のセグメントで圧倒的シェアを持つ米ボーイングの「737MAX」と欧州エアバスの「A320neo」に競合しており、依然として西側諸国の技術に大きく依存している。また、外国の規制当局から耐空証明を取得するためにはこの先何年も西側諸国製の部品に頼らなければならない可能性が高い。
習氏が目指す航空技術の自立自強、エンジンはどこに?
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