日銀は22年度見通し、上方修正か
大幅値上げ品目、13~14年円安時上回る
消費者物価指数(CPI)は、9月に生鮮食品を除く総合(コアCPI)で前年同月比+3.0%と、8月(+2.8%)から上昇率を拡大した。
消費税を除くベースで1991年8月以来の高い上昇率で、日本銀行が目標に掲げる2%を超えている。
資源高や円安による原材料価格の上昇を小売段階の価格に転嫁する動きが広がることでインフレ期待も高まっている。上昇幅の大きい品目数は足元で急増し、円安が進行した2013~2014年を上回っている。
物価上昇の基調は10月以降も続く見通しで、2023年度もコアCPIは原油価格下落などの影響で伸び率は鈍化するが、コアコアCPIは2%程度の上昇率が続く可能性が高い。
日銀は10月27、28日の金融政策決定会合で22年度の物価見通しを2%後半に上方修正する可能性が高いが、注目すべきは23年度以降をどう見通すかだ。
来年度以降、インフレ期待の高まりによって安定的な2%の達成が視野に入ってきており、日銀の政策修正をめぐる議論が活発化する可能性がある。