車を止めたいなら、まずは減速するだろう。たとえ、スピードを落としたいだけであっても、同じことをするはずだ。米連邦準備制度理事会(FRB)は、単純に後者のようなことをやろうとしているのだと、懸命に説得しているようだ。FRBは2日まで開催した連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.75ポイント引き上げた。これは完全に想定内の決定だ。投資家の関心はむしろ、4回連続で0.75ポイントの大幅利上げを実施した後、FRBが利上げペースを落とすかどうかに集中している。FRBは今回、利上げ減速に向かうための下地を整えた。政策声明に新たな文言を加え、「金融政策の累積的な引き締め効果と、金融政策が経済活動やインフレに影響するまでには時間差がある点、および経済・金融情勢を考慮する」と強調した。
綱渡りのFRB、金融市場との微妙な掛け合い
米経済の金融化はリスクにも
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