金融機関や自治体からの書類、郵便物、クーポン、子どもが持ち帰るプリント類……。「紙」は毎日、怒涛のように家に入ってきます。いったい、取っておくべき紙はどれなのか? そして、それをどう整理すればよいのか?「とりあえず取っておく」と、「肝心な時に出てこない」「いつの間にか期限が切れていた」「大事な書類を失くして、お金や信頼を失くす」などの悲劇が起こります。紙には、財産や信用に直結するものもあります。人生により大きな影響を与えるのは、実は「モノ」よりも「紙」の片づけです。「もっと早く知りたかった!」とメディアでも大反響の、片づけアドバイザー・石阪京子先生の最新刊「人生が変わる 紙片づけ!」から抜粋して、ご紹介します。
財布は家のミニバージョン
「財布の中がパンパンなので、レジでもたついたり、クーポンをいざ使おうと思ったら期限が切れていたりして、がっかりします」というお声をよく聞きます。
こういう方は、財布に今いくらあるかも把握していないのではないでしょうか? 家の中の「紙」や「書類」を把握できていない人は「財産」の管理もできておらず、お金が貯まらないと言いましたが、財布は、まさに、家の中のミニバージョンかもしれません。
財布がパンパンになるという方は、まずは中身を全部出してみてください。
これは、私の「3日片づけ」メソッドにある「全出し」にあたります。収納スペースに入っているモノを全部出して中身を厳選し、必要なモノだけを戻すのです。
ポイントカードやクーポン券の期限は切れていないか? そもそも、そのお店にはまた行くのか? 自分に問いかけて、財布に入れる必要がある紙だけを収めます。これで基本のリセットは完成。
経費の精算に必要なレシートは別に分けて
翌日以降は、要らない紙の侵入を防ぐとともに、その日、財布に入ってきた紙を全部出します。私は、滅多に行かないお店なら、クーポンやポイントカードをもらわないです。レシートも、家計簿や確定申告で使わないのであれば即捨てます。もし確定申告のために取っておくなら、本書のP194の方法でファイルしておくと便利です。
私の財布は三つ折りで、とても小さいです。仕事で使うモノを買う時は、財布のほかにジップロックも持って行き、経費で落とすレシートをもらったら、そのジップロックに入れて、クレジットカードの控えはその場で捨てます。そして家に帰ったら、ジップロックの中身を全部出して夫に渡します(経費の入力は夫の担当)。財布に入れた仕事以外のレシートも全部出し、何を買ったのか、さっと目を通して振り返ったらゴミ箱に捨てます。
とはいえ、実は私も昔はよくやったんです。財布はパンパンなんだけど、レシートだらけで、お金は入っていないということを。「あれ、お金は?」となって、あわあわしてました。
でも、毎日財布をリセットする習慣がつくと、やっぱり次の日の安心感が違います。ちゃんとお金は入っているし、クレジットカードも入っている。だから、失敗はしないという安心感。心のゆとりにもつながりますよ。まずは財布の「紙片づけ」から初めて、家の中の「紙」もこの機会に片づけましょう。
*本記事は、石阪京子著「人生が変わる 紙片づけ!」の中から、抜粋・編集したものです。