たった90日で劇的に成績を上げる新メソッド、一挙公開! 学年最下位をとっていた落ちこぼれが、勉強に目覚め、たった90日で「京大模試D判定⇒A判定&全国1位」に。そして京大に合格。そのときの勉強法を再現性あるものに練り上げ、「いつ、どの教科を、どう勉強するか」という受験戦略を構築。その勉強メソッドをまとめた『逆転合格90日プログラム』が10月11日に発売された。この特別寄稿は、その著者であり、予備校講師として、京大、早慶、医学部など、多数の合格実績を叩き出している篠原好氏が語る「資格試験勉強法」だ。

働きながら難関資格に合格する勉強法「平日は暗記、休日は理解」Photo: Adobe Stock

働きながら難関資格に合格する方法

 私の専門は大学受験ですが、「応用情報技術者」「危険物取扱者(甲種)」といった国家資格や「英語検定準1級」「数学検定準1級」といった民間資格まで、多くの資格を取得しました。京都大学を文系で卒業した私にとって、「応用情報技術者」や「危険物取扱者」は、まったく畑違いの資格でしたが、どちらも一発合格することができました。

 働きながら資格取得するポイントは次の3つです。

①最大1日2時間程度の勉強時間で、勉強計画を立てる

 大学受験勉強と資格取得の勉強の最大の違いが、「かけられる時間」です。

 勉強だけしていればいい大学受験生と異なり、資格取得を目指す社会人は、時間をかけて勉強することが極めて困難です。

 もちろん、仕事もありますし、家族サービスも必要です。飲み会に行くこともあるでしょうし、二日酔いの日に勉強なんて……。ですから「1日最大2時間」と勉強時間の上限を決めてしまうことをおススメします。

 いつ「2時間」をとるかは、生活サイクルによっても変わると思います。例えば、朝の通勤時間30分+夜の通勤時間30分+寝る前60分でも結構ですし、朝早く起きてしまった場合は早朝勉強してもOKです。

 もちろん、これ以上の勉強ができれば素晴らしいですが、私自身のサラリーマン経験を考えると、非現実的だと思います。1日最大2時間の勉強時間で、年間700時間も勉強できるため、大半の資格は1年で合格できるでしょう。

②平日は「暗記」、休日は「理解」に時間を割く

 平日の通勤時間は大きな勉強のチャンスです。もちろん、通勤電車の中で参考書を広げ、ノートを取ることはできませんので、平日の通勤時間は「暗記の時間」「復習の時間」と割り切ることをおススメします。

 一方、休日の日には自宅で「ノート作成」のみに全力を費やします。例えば、問題を解いて、間違えた暗記事項をノートにまとめたり、そもそも覚えないといけないことをノートに整理したりします。

 資格の種類によっては有料サービス(ユーキャンやTACなど)の講座を受講することもできますが、これも休日のうちにできるだけ聞いてしまって、ノートに落とし込みましょう。

 休日に「ノート化」したものを、平日に暗記する、というサイクルで勉強することで、通勤時間も有意義に勉強することが可能です。なお、ノートを使わず、テキストや参考書をそのまま覚える方法もありますが、少なくとも私はうまくいきませんでした。

③目的に合わせた資格を取得する

 資格の取得は「目的」を持つことをおススメします。というのも、これは私自身がやってしまった失敗でもあるからです。

 私は「危険物取扱者(甲種)」という化学系の難しい国家資格を取得しました。これは、文系の私が理系の生徒に化学を教える際に、必要になると思ったためです。

 しかし、「危険物取扱者」の試験と、受験の化学の試験では、要求されていることが大きく異なります。「資格を持っている」という勲章にはなりましたが、「指導力を向上させる」という目的にはそぐわない勉強をしてしまいました。

 資格取得の目的は「仕事のため」という方がほとんどだと思いますが、「本当にその資格が必要か」と聞かれたら疑問符がつくものも多いのではないでしょうか。

 不動産業界の方が収入アップを目的に「宅建(宅地建物取引士)」をとるのは問題なく、おおいに勉強するべきだと考えています。

 しかしながら、例えば「なんとなく、英語が話せるようになりたい」ということであれば、「英検」や「TOEIC」といった資格の勉強ではなく、「英会話」の勉強のほうが目的に合った勉強だと思います。

 先述の通り、社会人の資格取得は1日2時間程度を限度として、年単位での勉強が必要になります。また、講座によっては高いお金を払うことにもなります。楽しい飲み会を蹴ってでも、家族との時間をかなぐり捨ててでも、勉強するのであれば、「目的に直結する」勉強をしましょう。