たった90日で劇的に成績を上げる新メソッド、一挙公開! 学年最下位をとっていた落ちこぼれが、勉強に目覚め、たった90日で「京大模試D判定⇒A判定&全国1位」に。そして京大に合格。そのときの勉強法を再現性あるものに練り上げ、「いつ、どの教科を、どう勉強するか」という受験戦略を構築。その勉強メソッドをまとめた『逆転合格90日プログラム』が10月11日に発売された。この特別寄稿は、その著者であり、予備校講師として、京大、早慶、医学部など、多数の合格実績を叩き出している篠原好氏が考える「勉強法」だ。

「ずば抜けて頭のいい人」はどこが違うのか?オススメ勉強2選Photo: Adobe Stock

「ずば抜けて頭のいい人」がやっていること

 教え子に偏差値97.3(物理)を獲った生徒がいます。偏差値97.3と言っても、基本的な勉強の流れは「基礎固め」「演習」「応用問題対策」となり、それほど目新しいものではありません。順に話していきます。

Step1:基礎固め
物理には公式があり、この公式を覚えないことには始まりません。どんな勉強でも「これは覚えるしかない」という要素があり、これは教科によって変わります。「基礎が固まっていない」状態では、次のステップに進むことができません。

Step2:演習
「基礎固め」で習ったことをいかに活用するか。それが「演習」のステップです。「基礎固め」で覚えたことの本質がわかったり、いまいち覚えていなかったことが明確になったりします。

Step3:応用問題対策
「演習」のステップを重ねていくにつれ、最終的には「応用問題対策」に入ります。そして、この応用問題をどこまで解けるかが、偏差値90レベルまで突き抜けるのかを決める「分水嶺」です。

 さて、偏差値97.3を獲った生徒の場合、物理の「力学」や「電磁気」など、多くの受験生が苦戦するジャンルで抜群のセンスがありました。初めて見る応用問題などもスラスラ解け、他の受験生と比べると、頭二つ抜けていると感じました。

 偏差値70を超え、90レベルを目指すとなると、センスや才能など、先天的な要素が高いと言わざるを得ません。ただ、偏差値70前後であれば、努力と工夫を重ねることで何とか届きます。ポイントは2つです。

①得意分野を作る

 頻出分野や自分が好きな分野を中心に問題演習を行います。例えば物理なら、力学、熱力学、波動、電磁気、原子と、大きく5つのカテゴリーがあります。

 頻出分野である「力学」「熱力学」や、勉強していて面白いと感じやすい「原子」などを得意分野にするべく勉強します。

 自分が好きな分野の場合、得意な解法パターンに固執してしまって、別のパターンに発想が至らなかったりするケースが多いので、実力アップには地道な努力が必要です。

②「解き散らかし勉強法」を行う

「解き散らかし勉強法」とは、「問題演習をとにかく重ねて、自分の苦手な部分を見つけ、覚える」という勉強法です(詳細は拙著『逆転合格90日プログラム』にて)。早稲田大学や慶應義塾大学の「社会」など、クセのある問題を出す大学では、特に有効な戦略です。ひたすら量をこなせば、偏差値70前後まで届きます。

 しかし注意点があります。上記の勉強を行うのは「他の教科もある程度得点できている場合」を推奨します。成績アップまで時間がかかるので、もし苦手教科があるなら、先にそこを固めたほうがいいでしょう。

「自分の土俵はどこなのか?」「どこで勝負し、どこは勝たなくてもいいのか?」を見極めながら、勉強を進めてください。