ニュースで見聞きした国、W杯やオリンピックの出場国、ガイドブックで目にとまった国――名前だけは知っていても「どんな国なのか?」とイメージすることは意外と難しい。『読むだけで世界地図が頭に入る本』(井田仁康・編著)は、世界地図を約30の地域に分け、地図を眺めながら世界212の国と地域を俯瞰する。各地域の特徴や国どうしの関係をコンパクトに学べて、大人なら知っておきたい世界の重要問題をスッキリ理解することができる画期的な1冊だ。この連載では、本書から一部を抜粋しながら、毎日1ヵ国ずつ世界の国を紹介する。

「ギニアってどんな国?」2分で学ぶ国際社会ギニアを走るボーキサイトの貨物列車 Photo: Adobe Stock

ギニアってどんな国?

 ギニアはアフリカ大陸西部に位置する国で、ギニアビサウ、セネガル、マリ、コートジボワール、ブルキナファソ、リベリア、シエラレオネと国境を接します。

 ギニアの気候は雨季と乾季に分かれます。雨季には南西モンスーンの影響で、沿岸部に多量の雨が降ります。首都コナクリは、年平均気温26.5℃、年降水量3622mmで、首都としては世界最大の年降水量です。

 国土のほぼ中央付近の山地から、西アフリカ最大のニジェール川をはじめガンビア川、セネガル川などの河川が流れ出ており、「西アフリカの水がめ」や「西アフリカの給水塔」などと呼ばれています。

ボーキサイトや金など、鉱業が盛んな国

 人口の過半数が農業に従事していますが、ギニア共和国の農業は自給的です。

 この国の経済を支えているのはアルミニウムの原料であるボーキサイトで、その埋蔵量は世界の約3分の1を占めています。

 このほか、金が産出され、金は輸出額の半分以上を占めます。

 1958年と周辺諸国よりも比較的早くに国民投票で独立しました。独立の際にフランスが地図を持ち去ったため、日本人測量士たちが4年かけて地図づくりを行ったといいます。

 日本との関係で言えば、タレントのオスマン・サンコンがこの国の出身で、故郷に日本の文具や衣類、中古医療器械を贈ったり、サンコン小学校を建てたりしています。

「ギニアってどんな国?」2分で学ぶ国際社会アフリカ西部

ギニア共和国

面積:24.6万km2 首都:コナクリ
人口:1287.8万 通貨:ギニア・フラン
言語:フランス語(公用語)、フラ語などの民族語
宗教:イスラーム89.1%、キリスト教8%
隣接:ギニアビサウ、セネガル、マリ、コートジボワール、ブルキナファソ、リベリア、シエラレオネ

(注)『2022 データブックオブ・ザ・ワールド』(二宮書店)、CIA The World Factbook(2022年2月時点)を参照

(本稿は、『読むだけで世界地図が頭に入る本』から抜粋・編集したものです。)