著名実業家のイーロン・マスク氏は、米ツイッターをさらなる成長に導くことも、あるいは規模を縮小することもできるだろう。だが、新たな競合相手は間違いなく、事業規模の縮小に期待を寄せている。冗舌なマスク氏が440億ドル(約6兆9900億円)を投じてツイッターを買収してからの2週間は、予想通り混乱をきわめている。従業員の半分をレイオフし、複数のトップレベルの幹部が辞任したり解雇されたりした。新たな有料制サブスクリプション計画や「認証ラベル」の導入は性急で問題だらけだったほか、コンテンツモデレーション(不適切な投稿の監視・削除)などの重要な問題に関する方針もツイートで発表しては撤回した。その結果、ツイッターは世間の注目を集めると同時に、マスク氏が最も必要としている広告主は戦々恐々としている。マスク氏は11日朝、ツイッターの「アクティブユーザー数が本日、史上最高を記録した」とつぶやいた。もはや同社がアクティブユーザー数を公開していないことから、世間は同氏の言葉を信じるしかない。