中国では今週、本土で確認された新型コロナウイルスの新規感染者が過去最多となった。各地でロックダウン(都市封鎖)が導入され、再び世界のサプライチェーン(供給網)を巡る不透明感が広がり、世界の経済成長見通しに暗い影を落としている。中国政府がコロナウイルスとの闘いに尽力する一方で、他の国々ではインフレ抑制を狙った相次ぐ利上げによって経済が失速している。強引で広範囲にわたる措置は、コロナ流行開始から3年近くたち、他の主要国がほぼ全てのコロナ関連規制を撤廃してからかなりの期間が経過した今でも、中国とその指導者らが持続的な経済再開の準備ができていないという強いシグナルを送っている。政府が続けるゼロコロナ政策は、欧米の経済が減速する中で、世界が成長の原動力として中国に頼ることができないことを意味している可能性が高い。多くのエコノミストは、米国が1年以内にリセッション(景気後退)入りすると予想している。
中国コロナ感染者が過去最多、景気回復の障壁に
有料会員限定
あなたにおすすめ