「また、あなたから買いたい」と思ってもらえる販売スタッフは、小さな「きほん」を大事にしています。本連載は、1万3000人を売れる販売スタッフに変えた岩倉正枝さんの著書『イラストだけでわかる!接客のきほん』から、お客様の心をつかみ、確実に購入につながるちょっとした秘訣を再構成して紹介します。岩倉さんの伝えていることは、接客のお仕事に限らず、どんなお仕事にも共通する「きほん」と言えます。

【売れる人は知っている】苦手なタイプのお客様がご来店。そんな時、どうする?Photo: Adobe Stock

「できません…」と逃げないほうがいいワケがあります

 研修でよく相談されるのが、「苦手なタイプのお客様が来たら、接客できません」というものです。

 ある販売スタッフはそんなお客様が来店されると、ほかの作業をしているふりをしながら、さりげなく遠ざかろうとしてしまうというのです。

 そこで私は、接客を順番制にすることにしました。そうすると、どんなお客様がいらしても、スタッフはこれまでのように逃げることができなくなりました。

 すると、何が起こったと思いますか? 

 見た目で苦手だと思っていたお客様が、実はすごく面白い方だったり、優しい方だったりすることに気づいたというのです。以後、そのスタッフはお客様を選ばなくなりました。
 どんなお客様との出会いも楽しいと気づいたことで、売上も大幅に上がり、見ちがえるほど自信にあふれる販売スタッフになったのです。

 苦手そうと感じるのは、実はあなたの先入観や思い込みがそう思わせているだけかもしれません。人は見た目ではないということを忘れず、決してひるまずにフラットな接客を忘れないでくださいね。

接客 アパレル販売員 ビジネスマナー岩倉正枝(いわくら・まさえ)
全日空に入社し、VIP専用機の客室乗務員等を務める。結婚退職後、JTB添乗員、海外ブランドショップの販売スタッフ、ビジネスマナー講師等を経て、1999年、販売スタッフ教育・研修やブランドマーケティングを手がけるクレセントアイズを設立し、ラルフ ローレン等の有名ブランドで売り上げアップの成果をあげる。2006年、海外ブランド等の国内ショップへの人材派遣会社を立ち上げ、代表取締役に就任。著書は中国でも翻訳出版され好評を得ている。撮影:板山一三