「また、あなたから買いたい」と思ってもらえる販売スタッフは、小さな「きほん」を大事にしています。本連載は、1万3000人を売れる販売スタッフに変えた岩倉正枝さんの著書『イラストだけでわかる!接客のきほん』から、お客様の心をつかみ、確実に購入につながるちょっとした秘訣を再構成して紹介します。岩倉さんの伝えていることは、接客のお仕事に限らず、どんなお仕事にも共通する「きほん」と言えます。
「できません…」と逃げないほうがいいワケがあります
研修でよく相談されるのが、「苦手なタイプのお客様が来たら、接客できません」というものです。
ある販売スタッフはそんなお客様が来店されると、ほかの作業をしているふりをしながら、さりげなく遠ざかろうとしてしまうというのです。
そこで私は、接客を順番制にすることにしました。そうすると、どんなお客様がいらしても、スタッフはこれまでのように逃げることができなくなりました。
すると、何が起こったと思いますか?
見た目で苦手だと思っていたお客様が、実はすごく面白い方だったり、優しい方だったりすることに気づいたというのです。以後、そのスタッフはお客様を選ばなくなりました。
どんなお客様との出会いも楽しいと気づいたことで、売上も大幅に上がり、見ちがえるほど自信にあふれる販売スタッフになったのです。
苦手そうと感じるのは、実はあなたの先入観や思い込みがそう思わせているだけかもしれません。人は見た目ではないということを忘れず、決してひるまずにフラットな接客を忘れないでくださいね。