今年のクリスマス・年末商戦は儲からない?「物価高以外」の3大リスクPhoto:PIXTA

今年もクリスマス・年末商戦が始まりました。小売店にとっては大きな稼ぎ時なのですが、残念なことに儲からないかもしれません。実は、今年のクリスマス・年末商戦には「物価高」以外にも三大リスクが潜んでいるのです。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)

今年のクリスマス・年末商戦は
盛り上がるのか?

 先週の11月25日のブラックフライデーを皮切りに、今年もいよいよ年末商戦が始まります。ブラックフライデーとは、もともとは感謝祭の後の金曜日が自分へのご褒美需要など一年で一番売り上げが伸びる(=小売店が黒字になる金曜日)ということからアメリカで始まったものです。近年、日本にもすっかり定着してきました。

 同時に今年の年末商戦では政府や自治体の支援策もかなり手厚く、消費を底上げする原動力になっています。具体的には小売店支援のプレミアム商品券、飲食店支援のGoToイート再開、そして観光業支援の全国旅行支援です。この三つの効果は、体感的に非常に大きいものがあります。

 たまたまですが、私はこの一カ月で京都、大阪、福井、下田、箱根とかなりたくさんの観光地を巡ることになりました。地元の東京を含め、これらの支援策を一通り経験することができたので、これらの支援策が経済を回す成果を実感することができました。