サラダと弁当を食べる男性写真はイメージです Photo:PIXTA

身体に良い食材といえば、まず思い付くのが「野菜」という人や、健康やダイエットのために野菜を意識して食べるようにしている人は多いのではないでしょうか。しかし「なぜ野菜が身体にいいのか?」「1日にどれくらい野菜を取ればいいのか?」と改めて聞かれると、自信を持って答えられる人はあまりいないのでは……。今回は、野菜と健康の関係性について解説します。(管理栄養士 岡田明子)

野菜はなぜ身体に必要なのか?

 野菜には、ビタミン、ミネラル、食物繊維、抗酸化物質など、身体の調子を整え、身体機能を正常に維持する大切な栄養素や成分が多く含まれています。最近の研究では、野菜を総量として十分に摂取している人は疾病リスクが低く、健康状態が良好であることが明らかになってきており、野菜の成分が健康な体作りに影響していると考えられてきています。

 野菜は、肉や魚、ごはんなどの穀物と比べるとエネルギー(カロリー)が低く、脂質がほとんど含まれていません。それでも、食物繊維が多く、咀嚼(そしゃく)が必要なため、野菜を食べると満足感が得られやすく、食べ過ぎを防いでくれます。また食物繊維には、血糖値を上がりにくくする働きがあるので、糖尿病の予防にも役立ちます。