ハーバード大卒で投資歴30年のお笑い芸人・パックンことパトリック・ハーランさんハーバード大卒で投資歴30年のお笑い芸人・パックンことパトリック・ハーランさんが大損失から2分で学んだ「投資の鉄則」とは? 本人提供

証券会社や友人の言葉を信じて個別株に投資し、「紙切れ」同然まで暴落――最悪の損失を経験したのは、ハーバード大卒で投資歴30年のお笑い芸人・パックンさん。なぜ自称天才の彼が株で大損したのか?そして、大失敗からわずか2分で学習した「投資の鉄則」とは? 『パックンの森のお金塾 こども投資』を上梓した、パックンさんが実践する「ストレスフリーな資産防衛術」を明かします。(構成/田之上 信)

個別株が大暴落
勧めた友人が放った“まさかの一言”

――投資歴約30年のパックンさんが、過去最大の損失を出したときの話を教えていただけますか。 

 ちょうどドットコム・バブル(インターネット・バブル)のころですから、1990年代後半から2000年にかけてです。 

 僕が投資を始めたのは、95年の秋です。当時すでに日本に住んでいたのですが、証券口座は米国にあって、最初は個別株を探して買っていました。友人にすすめられたシスコシステムズの株とか。ドット・コムバブルのブームに乗って、株価がグングン上がっているときでした。 

 同じ時期に、証券会社の営業担当者にすすめられた、世界最大級のグローバル総合製紙メーカー、アジア・パルプ・アンド・ペーパー(APP)の株も大量に買いました。結果から言うと、このAPPの株が過去最大の損失を出した株です。同社が経営危機に陥り、2001年、製紙会社の株が文字通り「紙切れ」同然の価格まで暴落してしまいました。