EVはトヨタ系列など3グループが推進
今後の焦点は「異業種提携」

 各社がとりわけ注力するのはEVの推進だ。現在はトヨタ系列、ルノー・日産・三菱アライアンス、ホンダ系列の3グループに分かれているが、今後は異業種との提携が進んでいくかもしれない。

 新たなフェーズで日本勢が優位性を発揮できるのは、ソフトウエアと基幹部品をうまくマッチングさせ、「走り」や安全性を制御するためのきめ細かいノウハウだ。日本が得意とする擦り合わせの技術は、新興国などのメーカーが一朝一夕にまねをできるものではない。

 これからソフト、エレクトロニクス分野の知見を持つ学生のニーズは一層高まりそうだ。自動車業界に詳しい饗場知・富士経済インダストリアルソリューション事業部主任は、「意識の高い学生は過渡期だからこそ、いろいろなことを勉強できる業界」と指摘する。

 モーターからシステムの開発まで携われる人材に成長できれば、日本を飛び出して、グローバルで活躍することも夢ではない。

【ここにも注目!】自動車メーカーを支える自動車部品メーカーにも注目。強い技術力と収益基盤を持つ優良企業が多い。トヨタ系のデンソー、アイシン、豊田自動織機、日産系のジャトコ、ホンダ系のテイ・エス テックなどが有名。