精神科医Tomy「たいていの心配は的外れよ」、気にしない力のヒントとは精神科医Tomy氏は「あのときあんなこと言わなければ」という「気になる」には、「相手はあなたの言ったことなんて、ほとんど忘れているものよ」と指摘する(写真はイメージです) Photo:PIXTA

おすすめポイント

 Twitterフォロワー35万人超え、医師として真摯なアドバイスをしながらも親しみやすいキャラクターで大人気の、精神科医Tomy氏の新作のテーマは「気になる」だ。日常生活には「気になる」が溢れている。あのときあんなこと言わなければ、嫌われていたらどうしよう、もしかしてミスがあったのでは――。そんなふうに「気になる」で頭がいっぱいな人に、「たいていの心配は的外れよ」と独特の口調でアドバイスを送る。「あのときあんなこと言わなければ」という「気になる」には、「相手はあなたの言ったことなんて、ほとんど忘れているものよ」と指摘。自分のことを「アテクシ」と呼ぶ著者のキャラクターはどこか憎めず、耳に痛いアドバイスもつい聞き入れたくなってしまう。

『精神科医Tomyの気にしない力 たいていの心配は的外れよ』書影『精神科医Tomyの気にしない力 たいていの心配は的外れよ』 精神科医Tomy著 大和書房刊 814円(税込)

 精神科医である著者ならではの生き方のヒントには、「なるほど!」と思わされる内容が満載だ。さまざまなタイプの「気になる」への具体的な対処法を提示するだけでなく、それでも気になってしまったときに自分をケアする方法についても解説されている。

 気にしなければいいとわかっていることを気にし、その気持ちに振り回されてしまう人には、特に本書『精神科医Tomyの気にしない力 たいていの心配は的外れよ』をおすすめしたい。読んでいるだけで気持ちが軽くなっているのを実感できるはずだ。本書とともに、少しずつ「気にしない」練習をはじめよう。(木下隆志)