『あなたはもう、自分のために生きていい』の著者であるPoche(ポッシュ)さんは、人間関係、親子問題、アダルトチルドレン専門のカウンセラーです。2021年から始めたTwitterでは、日々、生きづらさに悩む人に向けて、今よりラクに生きる方法と生きづらさの原因を伝える発信をし、わずか1年でフォロワー2万人以上を集めました。また、カウンセリング後には「自分に自信を持てるようになった」「人との距離感に悩まなくなった」「自分らしさがわかってきた気がする」など感謝の声がたくさん寄せられています。
そんなPoche(ポッシュ)さんに、「すべては自分のせい」と責め続けてきて傷ついてしまった心を軽くして、少しでも生きやすくなるためのヒントを紹介してもらいます。
(※本稿は特別な書き下ろしです)
それでも「なかったこと」にはできない
アノ人も大変だったのかもしれないし、
事情があったのかもしれない。
愛情の与え方を知らなかった
だけなのかもしれないし、
悪気がなかったのかもしれないし、
アノ人なりに
愛してくれたのかもしれない。
でも、だからといって
あなたが感じた寂しさや不安、傷ついたことを
「なかったこと」にする必要はない。
* * *
あなただけが許す必要はない
「自分にも悪いところがあったのかも」
「相手にも何か事情があったのかも」
何かあった時、客観的に物事を見て、冷静に判断することは必要です。
このように考えられたからこそ、大切な人を傷つけずにすんだこともあったでしょう。
でも相手の事情を理解することと、自分が感じた気持ちを「なかったこと」にするのは、別問題なのですよ。
事情があるからと言って何をしてもいいわけではないし、何を言ってもいいわけではありません。相手の事情を理解して、あなただけが許したり我慢したりしなきゃいけないなんてルールはありません。
●傷ついた気持ちをなかったことにしてはいけない
「相手に悪気はなかったのだから」と傷ついた気持ちをなかったことにするのは、自分の気持ちを否定することにつながります。
足を踏まれて「痛い!」と思った時に、「わざとじゃないんだから我慢しなさい」と諭されるようなものです。
わざとではなくても、痛いものは痛いですよね。
「痛い!」と正直に感じることと、「痛い! 何してくれるんだ!!」と相手を責めて攻撃することは違います。
だから、「痛い」と感じた気持ちまでなかったことにする必要はないのですよ。
●嫌なものは嫌でいい
相手に悪気がなくても、心が傷つくことがあります。
相手に何か事情があったとしても、許せないと思うこともあります。
そういう人なのだと理解したとしても、嫌なものは嫌だし、苦手なものは苦手でいいです。
あの人の事情を理解してあげたように、自分の気持ちも理解してあげてくださいね。