誰しも悩みや不安は尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』から生まれた小説『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の短編集は、アナタの心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる。YouTube「精神科医Tomyの人生クリニック」の“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!
渋滞に学ぶことがあった!
車を運転していると、ときどき渋滞にハマります。渋滞が好きな人って、あまりいないと思うのですが、アテクシはとくに嫌いなほうだと思います。せっかちな性分もあって、とてもイライラしてしまうんです。
先日、渋滞にハマったとき、ふと頭に浮かんだんです。「渋滞と人生は共通点がある」と。渋滞というのは、停止することもありますが、ちょっとしたら少し進んで、また止まる。これをくり返しながらも、少しずつですが、先に進んでいるんですね。
いったん停止したとしても、先々では状況が少しずつ変わっていきます。ずっと先で赤信号が青信号にかわれば、先頭の車両から流れ出して、徐々に詰まりが解消されていく。そして、いずれ自分の車もちょっと先に走り出すことができる。
見えないところで物事は動いている
止まっているときは1台も動かないように見えていても、全体が硬直しているわけではありません。仕事でもプライベートでも、なにかうまくいかないことがあって、身動きがとれずに停滞しているように感じても、見えないところで物事が進捗しているのです。
渋滞になったからといって先に進むことを諦めることがないように、なにか壁にぶつかったとしても諦めてしまったりせず、ちょっと状況を見守ってみてください。そうすると、一見すると進展がないように思えても、意外と水面下で動いていることがあるんです。
アナタがなにかをしようとしている影響が、まわりのどこかに伝わっていますから、少しずつ事態が変わる可能性があります。そして、タイミングがかみ合うと、一気に歯車がまわりはじめて、物事がスッと動き出すことがあるのです。
タイミングがやってくれば一気に動き出す
すべてが順調に自分の思った通りに動くことなんてありませんし、まったく停滞してしまって頭を抱えてしまうような状況でも、じつは確実に着実に前進している部分がある。そう信じて継続しているうちに、タイミングがやってくると動き出す。渋滞と同じだと思うんです。
そのことに気づいてからは、アテクシも渋滞にハマったとき、鷹揚(おうよう)に構えようと心がけるようにしています(笑)。人生と同じように渋滞も進んでいないように見えながら、事態は少しずつ進んでいるのですから。
本稿は『精神科医Tomyが教える 心の執着の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。