中国の銀行保険監督管理委員会(CBIRC)の郭樹清委員長は7日、国営メディアに対し、複数のIT(情報技術)企業の金融業に関する調査を当局が終えたと述べた。2年間続いていた中国IT大手に対する規制強化が完了しつつあるとの強力なメッセージとなる。郭氏は、ITプラットフォームを手掛ける14社の金融事業の是正に関し、政府の対応が終了したとし、残りは小さな問題に対処するだけだとした。当局は今後、IT企業への支援を行い、同セクターの監視についてはより予想可能な内容になると述べた。急速な成長を続けていた中国のITセクターに対し、政府が徹底的な取り締まりを実施したことにより、電子商取引大手のアリババグループや生活関連サイト運営大手の美団、また中国配車サービス大手のディディ(滴滴)グローバルなどは20年末から多大な影響を受けていた。規制強化によって中国の大手IT企業は多額の罰金を科された他、上場している主要なIT企業の市場価値は1兆ドル(約132兆円)以上低下している。