米テック企業の人員削減が相次いでいる。これは、業界幹部らが成長至上主義から収益確保に軸足を移していることを示している。
2022年は小規模なスタートアップ企業から巨大企業まで事業拡大に急ブレーキをかけた厳しい一年だった。一部大手は現在、経費を精査したり、大規模プロジェクトを断念したりと、予算引き締めの時代がまだ始まったばかりだ。アマゾン・ドット・コムとセールスフォースはいずれも先週、人員削減計画を発表した。
アマゾンの人員削減はテック業界で今のところ最大規模で、1万8000人以上が影響を受ける。そのほとんどが小売り、人材採用、デバイスの各事業に携わっている。デバイスはアンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)の指揮下にある。
「私がデバイス事業を信じているのは確かだ。だが同時に、その分野で行っていた多くの実験は、進展しそうもなく、コストを正当化できるほど大成するとは思わなかった」。ジャシー氏は先月、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)にこう語った。