アマゾン利益率低下、投機的事業の余地なしアマゾンのアレクサ部門は1000ドルのロボット「Astro(アストロ)」(写真)も手掛けている
PHOTO: GABBY JONES FOR THE WALL STREET JOURNAL

――投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 何でも買える「エブリシングストア」を目指していたアマゾン・ドット・コムだが、もはや何でもやろうとするのは無理なようだ。

 コスト削減に乗り出している巨大IT(情報技術)企業はアマゾンだけではない。しかし、同社の最新の動きは、聖域にも踏み込む可能性がある点で目を引く。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は10日朝、アマゾンが不採算事業を中心に「コスト削減に向けた見直し」を進めていると報じた。そうした事業の一つが、同社が開拓した音声認識技術やそれを使用した無数の端末を扱うアレクサ部門だ。WSJが確認した文書によると、アレクサ部門を含む同社のハードウエア事業は、年間50億ドル(約7060億円)近い営業損失を出している。