米製薬・日用品大手ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は新型コロナウイルスワクチン製造の取り組みを大幅に縮小している。迅速なワクチン開発・製造にこぎつけたものの、需要が低迷していた。J&Jは同社のコロナワクチン製造に協力してきた医薬品受託製造の米キャタレントやフランスの製薬大手サノフィなどとの製造契約をこの数カ月の間に打ち切った。一方、米政府の後押しを受けてJ&Jが米製薬大手メルクと交わした製造支援を巡る提携は進展せず、両社は調停手続きを進めている。事情に詳しい関係者によると、メルクがJ&Jワクチンを製造していたのは工場1カ所のみだった。J&Jはコロナワクチンについて、必要とされる場所で供給するとしており、数億回分の用意があるという。生産を継続するかどうかはコメントしなかった。