副業で成果を出せば
「実績」として評価される
昨年10月に発表された経団連の「副業・兼業に関するアンケート調査結果」によると、2022年時点で回答企業の53.1%が社員の副業・兼業を「認めている」、17.5%が「認める予定」と答えています。
新型コロナウイルス感染拡大前である19年は「認めている」企業は33.1%であり、3年間で副業・兼業を認める企業は20ポイント増えています。
一方、企業が副業を認める効果としては「多様な働き方へのニーズの尊重」43.2%、「自律的なキャリア形成」39.0%が回答上位に挙げられています。
副業に対する企業の姿勢は、この数年で急激に変化しているようです。このような状況で、個人は副業をどのように活用できるでしょうか。
すぐに思いつくのはシンプルに収入アップかもしれません。しかし中長期的に考えれば、自分のキャリアの幅を広げていくために活用するのがよいと考えます。そのほうが中長期的な収入向上の可能性も広がります。
副業経験を職務経歴書に書いている人はまだ見かけませんが、面接で「社外のプロジェクトに副業で参加し、こんな成果を上げました」と口頭で説明する人は出てきています。
副業をする人が増加していけば、今後は副業を自身の経歴の一つとして職務経歴書に書くようになっていくと思います。副業であっても立派な実績になるからです。
転職市場で実績がない人はあまり相手にされませんが、本業であれ副業であれ、実績をしっかり語れる人は転職市場で非常にパワフルです。
では、どのように副業をキャリアに結び付けていくのがよいのでしょうか。実際の例を紹介しながら解説していきましょう。