―――毎月発行しているWSJ日本版「紙面」に掲載された編集長コラム。2022年4月号のPDFはこちら。***ロシアによる侵攻を受けたウクライナの惨状が次々と伝わってきた今月、ある報道カメラマンの命日に友人らと共に彼の墓前に集まった。ロイター通信のテレビ部門で働いていた村本博之さんは2010年4月、タイのバンコクで反政府デモを取材中に銃撃されて命を落とした。いまだに誰がどのような意図で彼を撃ったのかは不明だが、彼が最後まで現場で映像を撮り続けていたことはカメラに残ったテープが証明している。