英半導体設計大手アーム・ホールディングスが、その技術を使った新世代チップで米半導体大手インテルへの圧力を強めている。アームが準備を進める今年の新規株式公開(IPO)は、大きな注目を集めることになりそうだ。アーム設計のチップはパソコン搭載用の半導体市場でシェアを広げつつあり、インテルが長らく紛れもないリーダーだったデータセンター市場でも、より手ごわいライバルに成長している。アマゾン・ドット・コムは自社製サーバーチップにアームの技術を採用し、マイクロソフトとグーグルはプロセッサーの開発でアームから設計のライセンス供与を受けている。この取り組みをよく知る複数の関係者が明かした。アームの人気の一端を示す出来事が先週あった。アップルがアーム設計の半導体の比重を一段と高めたのだ。アームの技術を早くから採用していたアップルは17日、ノートPC「MacBook(マックブック)」に自社設計したアーム型半導体の2つの新バージョンを搭載。アップルは長年、コアプロセッサーにインテル製を優先採用してきたが、インテル製はついに最上位デスクトップPCに搭載されるのみとなった。
英アームの半導体が快進撃、クラウド業界にも浸透
巨人インテルからシェアを奪う一方、IPOの準備も進める
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