米司法省は26日、当局が「Hive(ハイブ)」と呼ばれるランサムウエア(身代金要求型ウイルス)攻撃で悪名高いハッカー集団のネットワークに侵入し、ソフトウエアを復号化する鍵(キー)を取得して、サーバーの押収に成功したと発表した。一連の捜査を「21世紀のサイバー張り込み劇」と評価した。この集団は近年最も多くの被害を出している危険なサイバー犯罪組織の1つとして、当局とサイバーセキュリティー専門家の間で広く知られていた。司法省によると、同集団は病院や学校を含む1500以上の組織に攻撃を仕掛け、身代金として1億ドル(約130億円)以上を受け取ってきた。昨夏にフロリダ州タンパで開始された国際的な摘発作戦で、米連邦捜査局(FBI)捜査官はハイブのネットワークに潜入することに成功。さらに、そのアクセスを利用して被害者を特定し、ネットワークの制御を取り戻すキーを被害者に提供した。この取り組みが奏功し、要求された身代金約1億3000万ドルの支払いを阻止できたという。