モノレールの魅力を発信する「第1回モノレールサミット」が1月21、22の2日間、神奈川県藤沢市の湘南モノレール湘南江の島駅ビルで開催された。モノレールはヨーロッパで発明されたものの、今や日本は営業路線長の合計が世界一のモノレール大国である。なぜ日本でこれほど普及したのか、その歴史を解説する。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也)
日本は世界でもまれな
モノレール大国
今回の「第1回モノレールサミット」は、大船~湘南江の島間を結ぶ湘南モノレールの全線開通50周年を記念して開催したもので、本来は2022年2月の開催を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で1年延期になっていた。
筆者は1月21、22の両日とも、別の取材旅行に行っていたため残念ながら参加できなかったが、湘南モノレールのツイッターや報道によれば、モノレール・鉄道ファンの著名人のトークイベント、全国モノレール事業者の物販、展示イベントが盛況だったそうだ。
モノレールには不思議な魅力がある。モノレールはかつて次世代の交通手段として期待され、SFイラストレーター小松崎茂の未来予想図にも描かれた「レトロフューチャー」な交通機関だった。そうはならなかった現代においても独特の存在感があり、非日常を感じさせる乗り物だ。