医薬品卸大手メディパルが経営危機の後発薬大手・日医工と蜜月関係を築いてきた裏事情Photo:123RF
*本記事は医薬経済ONLINEからの転載です。

 後発品使用促進にうまく便乗して「超品質」と偽る日医工の製品群を、全国の医療機関・薬局に売り捌く。その販売で高収益を手にしつつ、日医工を増長、勘違いさせた罪深き大手卸は、メディパルグループである。同社は、品質・製造不正に手を染め経営危機に陥った日医工転落物語の端役ではなく、大掛かりな舞台装置の役割を果たした、と指摘しても過言ではないだろう。

「道義的責任を感じている」

 メディパルが21年11月にオンラインで開いた決算説明会。渡辺秀一社長(メディセオ会長)は、医薬品供給問題の引き金となった日医工の製品を、長年にわたり最優先で販売してきた経営トップの立場で、反省の弁を述べた。同時に日医工の筆頭株主、業務パートナーとして、同社の「生産」「物流」「営業」の課題を早急に洗い出し、安定供給体制の再構築を進め、供給問題の収束を図るとも誓った。

 それにしてもなぜ、メディパルは日医工を推し続けたのか。