医薬経済ONLINE
後発品企業が身の振り方を迫られている。Meiji Seikaファルマとダイトは6月、複数の後発品企業による「新・コンソーシアム構想」実現に向けた協議を開始したと発表した。厚生労働省が24年に号令を出した「業界再編」がようやく表立って動き出した形だ。再編には同構想を含め、大きく4つの軸ができる見通しだ。

武田薬品工業のクリストフ・ウェバー社長が辞意を表明し、同社が2019年に巨額で買収したシャイアー出身のジェリー・キム氏が26年6月に新社長となる。「武田薬品初の女性トップ」との触れ込みだが、社内に期待感は乏しい。なぜか。

のど飴の老舗「龍角散」が異例の人事で揺れている。数年前に中国ビジネスを攪乱した中国人女性のK氏が今春、事実上の対中ビジネス責任者として復活したからだ。“社長セクハラ訴訟”の結果と共に、内情をレポートする。

いまや中途半端な事業展開はアクティビスト(物言う株主)に格好の“口撃”材料を与え兼ねない負の存在だと、一部で認識されつつある国内OTC薬(大衆薬)ビジネス。日用品大手ライオンにとって同ビジネスはマイナー事業であり、決して他人事ではない。

アクティビスト(物言う株主)として知られる米投資ファンドのダルトン・インベストメンツが複数の中小製薬会社や検査薬メーカーに株主提案を行っている。公開書簡という形を含めると、ダルトン以外にも複数のアクティビストがヘルスケア関連企業に攻勢をかけている。背景に何があるのか。

太陽ホールディングスがアクティビスト(物言う株主)の批判に晒されている。香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントが株主提案し、佐藤英志社長と高野聖史取締役の再選に反対し、解任を要請。佐藤社長が主導してきた医薬品事業を「失敗」と断じ、責任をとって辞めるよう迫っている。

この4月、東京証券取引所はグロース市場の「上場維持基準」の見直し内容を公表した。新基準が適用される5年後には上場廃止になるかも、と早くも大騒ぎ。グロース市場には医療・介護系ベンチャー企業も多い。果たしてどこが上場廃止になりそうなのか。

「次はどの大学が募集停止に追い込まれるのか」なんていう声が薬学部や薬科大学関係者の間で上がっている。趨勢を占いそうなのが、先頃発表された今年の第110回薬剤師国家試験の成績だ。6年前の入学者数、その後の修学状況を加えて算出した「対入学者合格率」からは驚くべき結果が見えた。

塩野義製薬が5月7日、日本たばこ(JT)の医薬事業とJT傘下の鳥居薬品を約1600億円で買収すると発表した。製薬を基幹産業と位置付ける日本政府は好意的に受け止めたようだが、アナリストらの反応は「内向き」など、さまざまなようだ。

医薬品業界で投資ファンドが攻勢をかけている。ファンドはどんな出口戦略を描いているのか。買われた日本企業の最新事情を追った。

丸紅が住友ファーマから中国・アジア事業を買収する。総合商社による製薬会社やバイオベンチャーへの投資事例は「あまり記憶にない」とされ中で描く戦略の勝算とは?

アステラス製薬の専務担当役員で「研究担当」だった志鷹義嗣氏が3月末に退任し、社内外で波紋を呼んでいる。製薬業界では知られた人物で、次々とオファーが来ているようだ。

「骨太の方針」に盛り込まれた内容が、実際の薬価制度改革にどのように反映されてきたのか。過去10年の対応関係を徹底分析した。

興和が一般用医薬品の業界団体を相手取り訴訟を起こしている。2024年9月に東京地裁に提訴し、今年に入り初弁論が開かれた。訴訟の背景には、8年前から続く興和と大正製薬の確執がある。

「1年前倒しでボトムライン(純利益)の黒字化を果たすことができた」。住友ファーマの木村徹社長は記者会見の席上、25年3月期通期業績予想を上方修正したことを説明すると、ホッとした面持ちを見せた。一見、再建のめどがついたようにも見える。しかし、そうは問屋が卸さない。

山之内製薬と藤沢薬品工業の合併により誕生したアステラス製薬が発足から丸20年を迎えた。当初に描いた青写真は形にならず、業績の下方修正が恒例行事となっている。岡村直樹社長CEOにとって2025年度は、知力と胆力が試される案件が目白押しだ。

住友化学は3月4日、2025~27年度の中期経営計画を発表した。住友化学グループで取り組むヘルスケア領域において、住友ファーマは重点対象から外された。

製薬企業が国会議員を訴えた「異例」の裁判が始まった。Meiji Seikaファルマが製造販売する新型コロナウイルスワクチン「コスタイベ」をめぐり、立憲民主党の原口一博衆議院議員が誤った知識を拡散させたとし、名誉毀損で訴えたのだ。東京地裁は3月3日、第1回口頭弁論を開いた。

エーザイのトップに41歳の若さで就任した内藤晴夫社長CEOも昨年末で77歳。長男に経営のバトンを渡す条件とは?

アステラス製薬が全世界の社員を対象に実施した会社への信頼感や貢献度を調べた「グローバル・エンゲージメント・サーベイ」の結果が明らかとなった。「私は経営陣を信頼している」という質問のスコアは、前年同月と比べて2ポイントマイナスになった。
