バイデン米政権は3日、中国の偵察目的と思われる気球が米本土上空に飛来したことは主権侵害と主張し、予定されていたアントニー・ブリンケン国務長官の訪中を無期限で中止した。ブリンケン氏の訪中中止が決定されたのは出発の数時間前だった。米中政府ともに会談の再調整に前向きな姿勢を強調したが、両国が関係改善に向けて建設的に協力できる分野を見いだすには相当な障害があることが浮き彫りになった。ブリンケン氏の訪中は、米中関係のリセットに向けて、数週間前にジョー・バイデン大統領と習近平国家主席が実施することで合意していた。中国外務省はこの日、気球は主に気象研究を目的とする民生の気球で、不可抗力で予定航路から外れたと釈明した。
米中関係リセット困難に、気球飛来が新たな火種
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