英語話者の大半が“非ネイティブ”になった現代。そんな時代にあわせた学習法が話題となり2013年の発売以降、今でも多くの人に読まれ続けているのが『英語は「インド式」で学べ! 』だ。非ネイティブ同士がコミュニケーションするための「道具」として、英語史上最もカンタンになっている21世紀の「世界標準の英語」が日本人向けに解説されている。本連載では、そんな本書のエッセンスをお伝えしていく。
【日本人の、ここがイマイチ】会話中の反応が、非常に薄い!
世界中の人々と、英語でコミュニケーションをとるにあたって、「日本人って、よくワカラン???」と思われてしまう、特徴があります。
それは「反応が薄い」こと。
「日本人って、よくワカラン???」と思われてしまうのは、日本人はこちらの考えに「賛成」なのか、「反対」なのか…、または、自分の意見は別のところにあるのか、そのどれなのかが、「反応が薄すぎてワカラン!」ということなのです。
別にラテン系の人たちのように、両手を広げて
「ウワァォ~~~、それはスゴい!! ブラボ~!!あなたに同感だぁ~~~!!!!」
などと、派手な反応をしなさい、というわけではないのです…。
ここでのポイントは、「反応を示して欲しい!」ということなのです。
具体的には「会話中の相づち」をしてもらいたい、ということです。
これが日本人には、ほとんどないので、「日本人と話していると、人というより、物に話しているみたいで、やりにくい」などと言われてしまうのです。
「相づちがない」、しかも「口数も少ない」、となると…、
「この人は、本当に私の話を理解しているのだろうか?」
「この人は、私の話に納得しているのだろうか?」
しまいには…、
「この人は、もしや、内心、ムッとしているのではないだろうか?」
と、どんどん不安になってきてしまいます。そして、相手側も、だんだん、話す気もなくなってきてしまうのです。
私たち日本人は、普段の日本人同士のコミュニケーションの場合、「相づちの有無」は、お互いにあまり気になりません。
ですが、その感覚で、世界の人々と「英語で会話」してしまうと、思った以上に相手に不快感を与えてしまうのです。
【これで解決!】相づちをしっかり打とう!
さて、英語の会話での、何気ない「相づち」ですが、これは、
I,m with you.
(この会話を受け入れていますよ、共感していますよ)
という、「非言語的なサイン」を、相手に送り続けていることになるのです。
私がよく英語の研修で、
「英語で会話をするときは、痛くなるまで首を振って、『相づち』をしてください!」などと冗談まじりに言いますが、本心は、かなり大真面目です。
実は、あまり上手でない、つたない英語だったとしても、この「相づち(共感サイン)」を一生懸命送り続けることで、人間同士は、案外、近づけるようになるものなのです。
反対にどんなに英語が上手くても、この「相づち(共感サイン)」がなければ、相手は心開いてはくれません!
ところで、英語の会話に夢中になっていると「相づち」まで意識が回らないかもしれません。
そんなとき、自分がちゃんと「相づち」を打っているかのバロメーターになるのが、「相手の相づち」です。
「相づち」とは不思議なもので、まさにこちらが共感のサインを送ると、相手も「相づち」で共感のサインを送り返してきてくれるのです。
ですから、相手が「相づち」を頻繁にしていたら自分もやっている証拠であり、逆も、またしかりなのです。
「相手の相づち」を見ながら、「自分の相づち」をチェックしてみてくださいね。
「あぁ、『相手の相づち』が、あまりないなぁ」と感じたら、すぐに自分から「相づち」を始めてくださいね。
それだけのことで、英語力のあるなしにかかわらず、飛躍的に「英語でのコミュニケーション能力」はアップするものなのです!