英語話者の大半が“非ネイティブ”になった現代。そんな時代にあわせた学習法が話題となり2013年の発売以降、今でも多くの人に読まれ続けているのが『英語は「インド式」で学べ!』だ。非ネイティブ同士がコミュニケーションするための「道具」として、英語史上最もカンタンになっている21世紀の「世界標準の英語」が日本人向けに解説されている。本連載では、そんな本書のエッセンスをお伝えしていく。
外国人が嫌いな「日本人の英語」とは?
さて、「日本人と英語を話すとき、外国人のストレス原因の第1位は?」……それは、ずばり「沈黙」です。
日本人は、正確に話そうとして頭の中で考えるあまり、すぐに「沈黙」してしまうのです。
では、「日本人との英会話がストレスになる原因の第2位」は何だと思いますか?
これは9割くらいの日本人にみられる話し方の特徴なのですが…。
実は、そのうちの9割くらいの人は「この日本人の話し方のクセ」に気づいていません!
それは……、「日本人は、日本語で話すときも、英語で話すときも、どちらも語尾が消えてしまう」のです。
この現象を、専門用語で「スラー」と言います。
さて、昔からある記号ですが「>」と「<」というのがありますよね。
ここでは、この記号を、便宜上、
・「>(だんだん小さく)」
・「<(だんだん大きく)」
と名づけますね。
たとえば、日本人の話し方というのは、「>(だんだん小さく)」で、話してしまっているケースがほとんどなのです。
「私はパンネーションズの安田と申します」(>だんだん小さく)
「英語の研修をこれまで50万人の方々に受講していただいています」(>だんだん小さく)
……みたいな感じで話してしまっているのです。
日本人の9割がやっている「悪いクセ」
では、ここで、「あなたの周りの人の話し方」をよ~く観察してみてください。
この場合、「ある程度まとまった量の話」を聞いていると、わかりやすいかと思います。
すると、あなたは意識したことがなかったので、いままで気づきませんでしたが、「>(だんだん小さく)」という話し方で、話している日本人が、9割なことに気がつくことでしょう!
つまり、日本人の9割が、だんだん語尾が小さく、あるいは消えていくような話し方をしているのです!
そして、私たちは、この「日本語のスラーのクセ」が、英語を話すときにも出てきてしまうのです。
そもそも、「声量」が小さい日本人なのに、それに加えて「>(だんだん小さく)」で話されてしまうと、相手の人は最後が聞き取れなくなって、ストレス満点になってしまうのです!
そうすると、相手は、当然、意味がわからないので「Pardon?(えっ、何ですか?)」を繰り返します。
すると、その「Pardon?(えっ、何ですか?)」の連打攻撃を受けて、私たちは、ますます焦って、パニックになってしまうのです!
「ああ~、やっぱり、英語が通じないよ~!!」
……、これぞ、まさしく、悪循環ですね(笑)。
【これで解決!】語尾をハッキリ&大きな声
この「語尾が小さくなるクセ」を改善する方法は、当然「語尾をハッキリと、そして声を大きく」ということになります。
語尾が消えてしまうのがよくないのは、「相手が聞き取れない」ということにプラスして…、
「語尾が消える」→「消え入るような声という印象を与える」→「コミュニケーションに対する意欲がない印象を与える」となってしまうからなのです。
これでは「英語が上手か下手か以前の問題」になってしまいます。
「話す気が感じられない人」と、話したいと思う人はいませんよね。
そんな「入口のところ」で、悪い印象を与えてしまっては、本当に、もったいないです。
ぜひ、「語尾をハッキリ&大きな声」で話してみましょう!
語尾は、
I,ve taught 500 thousand students English!!!
(英語の研修をこれまで、50万人の生徒たちに教えてます!!!)
と、「最後にアクセントをつけるくらいのつもり」で、大丈夫です!!
恥ずかしがりやの私たち日本人は、「やや大げさなくらいの話し方」で、外国人からは「ちょうどよい感じ」に受け取られます。
躊躇せずに、思い切ってやってみてください。
「語尾をハッキリ&大きな声」を実行するだけで、理解してもらえるだけでなく、あなたの自信も、相手に伝わるのです!