【元JALのCAが伝授】角を立てずに「言いにくいこと」を伝えられる3つの言葉写真はイメージです Photo:PIXTA

お客さまや目上の相手などに注意やクレームを言わなければいけない…。そんな場面でも角が立たない伝え方があるという。元JALのCAで、人材育成のプロが伝授する「三つのポイント」とは?(人材育成コンサルタント 七條千恵美)

一流企業の重役に「恥をかかせずに」注意したテクニック

「お得意さまではありますが、もう来店してほしくないのです」

 飲食店を営む知人は困り果てた様子でした。とてもファンの多い店で、オーナーやスタッフはお客さまのご要望にはできる限り応えたいという姿勢で臨んでいます。

 しかし、あるお客さまから来店されるたびに過度の要求があり、大声で文句を言われることもあって、さすがに他のお客さまの楽しい時間を守りたいという思いから「もう来てほしくない」と伝えることを決断したそうです。

 聞けばそのお客さまは、ある有名な企業の重役だそうです。その肩書が影響しているかどうかは定かではありませんが、やはり客商売なので「迷惑です。二度と来ないでください!」とは言いづらいもの。「角を立てずにお伝えしたい」というご要望でした。

 そこで、私が提案したのは、いきなり入店拒否はせず、お酒が入る前に前回のご来店時の言動について、他のお客さまからクレームが来ていることを伝える方法です。