「英語を話せるようになりたい」という人にぜひ読んでほしい1冊が『5分間英単語』だ。1トピック5分のトレーニングで、日本人の英語学習に不足しているボキャブラリーを拡大し、スピーキングやリスニングなど実践的な英語力アップに役立つ1冊だ。著者は、英字新聞The Japan Times Alpha編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」「実際の使われ方」を丁寧に解説した。本稿では『5分間英単語』のコラムから特別に一部を抜粋して紹介する。

英語力が自然と伸びる人「日常的な1つの習慣」Photo: Adobe Stock

ドッジボールの「ドッジ」ってどんな意味?

 子どもの頃、誰もがプレーした経験があるドッジボール(dodgeball)。このdodgeという語の意味は次のうちどれか?

 ①ぶつける
 ②よける
 ③受け止める

 ドッジボールは身近なスポーツだが、dodgeの意味をご存じだろうか。

 これは「よける」という動詞だ(または「よけること」という名詞)。

 これに関連して、アメリカ・メジャーリーグのロサンゼルス・ドジャース(Dodgers)というチーム名についても触れておこう。

 よく見るとdodgerの複数形だ。つまり「よける人たち」が文字通りの意味。なぜこのような名前になったのか?

 ドジャースはかつてニューヨークのブルックリンに本拠地があった(当時のチーム名はAtlantics)。ブルックリンには路面電車(trolley)が走っており、ファンはこれをよけながら球場に足を運ぶのでTrolley Dodgersという愛称で呼ばれていた。それがチーム名になり、現在ではTrolleyが外れてDodgersのみが残っているというわけだ(メジャーリーグ公式サイト「MLB.com」より)。

英語に対する「感度」を上げよう

 こうしたdodgeballDodgersなどの言葉を目にしても、特に意味を気にしなかった人も多いのでは?

 それは非常にもったいない。「どんな意味だろう? どんな由来があるのだろう?」と考えて調べてみることで新たな発見があり、結果的にボキャブラリーを増やすことができるからだ。

 そのためには、まずは言葉に対する「感度」を上げること。目にした語・耳にした語を何も考えずにスルーしたりせず、その意味や由来を意識してみる習慣をつけていこう。

(本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。)