「おかけになってください」英語でどういう？

「英語を話せるようになりたい」という人にぜひ読んでほしい1冊が『5分間英単語』だ。1トピック5分のトレーニングで、日本人の英語学習に不足しているボキャブラリーを拡大し、スピーキングやリスニングなど実践的な英語力アップに役立つ1冊だ。著者は、英字新聞The Japan Times Alpha編集長を10年以上務める高橋敏之氏。一般的な英単語集には記載されていない「ニュアンス」や「実際の使われ方」を丁寧に解説した。本稿では『5分間英単語』から特別に一部を抜粋して紹介する。

haveのニュアンスを知って、もっと使えるようになろう！

　have：（1）「（物が）～を持っている」、 （2）「（形のない抽象的なもの）を持っている」、（3）「～を経験する」、（4）「～を食べる・飲む」、（5）「～を開催する」、（6）「～を受け取る、もらう」

　haveは「持っている」というのが基本的な意味。ただし、日本語の「持つ」より意味の幅が広く、「（物が）何かを持っている、含んでいる」「（形のない抽象的なもの）を持っている」「何かを体験として持つ⇒経験する」など、様々な意味で使われる。

　また、「～を食べる・飲む」「～を開催する」「～を受け取る」といった意味でも用いられる。

haveの例文を見てみよう！

The room has a great view.
「その部屋からの眺めは素晴らしい」

You have a really good memory.
「君はとても記憶力が良いね」

My son has a slight fever.
「息子は微熱がある」

The coach had a huge impact on her life.
「そのコーチは彼女の人生に多大な影響を及ぼした」
◆ 〈ミス防止〉英語では「影響を持つ」と考えてhave an impact on ～（～に影響を及ぼす）のようにhaveを用いる（makeも可）。日本語の「影響を与える」につられてgive an impactとしないこと

It has been reported that the country now has the ability to make nuclear weapons.
「その国は今や核兵器を作る能力があると報道された」

Have you had a car accident？
「自動車事故を起こしたことがありますか」

まだまだhaveにはこんな使い方もある！

I had a great time last weekend.
「先週末は楽しい時間を過ごした」
◆ 〈ミス防止〉I spent a great time...としないこと。spendは、spend hours thinking about it（何時間もそのことを考えて過ごす）やspend Christmas with my family（クリスマスを家族と過ごす）など、「（一定の長さの）時間をどう使うか、何をして過ごすか」に焦点を当てる語。単に「楽しい時間を過ごす」なら、have a great timeを使おう

I’m having a hard time finding information about it.
「それに関する情報を見つけるのに苦労している」
◆ have a hard time ～ingで「～するのに苦労する」

I had a few glasses of wine last night.
「昨夜はワインを数杯飲んだ」
◆ 〈ミス防止〉Do you drink wine？（〔普段〕ワインを飲みますか）のように「習慣的に食べる／飲む」という文脈では、haveではなくeat/drinkを使おう

I’ll have the chicken salad, please.
「チキンサラダをください」

We’re having a huge sale this weekend.
「今週末は特大セールを開催します」

Could I have your passport, please？
「パスポートを拝見させてください」

Have a seat.
「お掛けになってください」
◆ Take a seat.の方が、やや命令口調。Sit down.は完全に命令

“Thank you for coming.” “You’re welcome. Thank you for having me.”
「来てくれてありがとう」「どういたしまして。お招きいただき、ありがとうございます」
◆ このように「（ゲストとして）～を招く」という意味でも使われる

（本稿は『5分間英単語』から抜粋・編集したものです。）