140文字のマイクロブログのツイッターが、今度は6秒のマイクロビデオを提供することになった。
このマイクロビデオは、昨年ツイッターが買収したヴァイン(Vine)社の技術。ヴァインのアプリから投稿すると、簡単にツイッターにリンクできるしくみだ。もちろん、ヴァイン上でシェアすることも可能である。
1月末にサービスが開始されてから、続々と6秒のビデオがアップされている。幼い姉弟がしっかりと手を握り合って、遊園地の乗り物に揺られているさまとか、2匹のネコが仲睦まじくゴロゴロしているさまとか、そんなほのぼのとしたビデオも無数にある。6秒のビデオはループのようにずっと続けて流れるので、面白いものならば何度も繰り返して見てしまうハメにもなる。
現在のところ、ヴァインのアプリはアップルのiPhoneやiPadなどiOS用にしかリリースされていないが、すでに人気は上々のようで、人々の新しいソーシャルツールとなることは間違いない。
「ヴァイン」はフェイスブックに買収された
インスタグラムにとって代わる存在?
さて、問題はマイクロビデオが、ツイッターにとってどんな意味があるかということである。
ヴァインは、ツイッターが逃したインスタグラムに代わるサービスだろうというのは、もっぱらの見方だ。人気の写真投稿アプリ開発会社であるインスタグラムは、フェイスブックに買収されただけでなく、その後、インスタグラムの写真をツイッター上で簡単に共有する道をフェイスブックが断ってしまった。そこでツイッターは、インスタグラムはなくとも、ユーザーに新しい表現方法を与える対抗策として、ヴァインを買収したというわけだ。
また、マイクロ的な時代のツールを揃えたということもあるだろう。マイクロブログにマイクロビデオ。ツイッターは、ササッとアップして、ササッと楽しめるようなツールを提供する専門ブランドになるというわけだ。ファッションショーのクライマックスを6秒に編集されたビデオも見たが、トレンドをざっと見たいのならこれで十分とも思える。何かと時間を短縮したいご時世に合っているとも言えるだろう。