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断捨離にチャレンジしてとりあえずモノを手放してみたものの、やっぱり後から不便を感じて買い足してしまった……なんて経験はないだろうか。自著『手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択』(KADOKAWA)で「モノを手放すことで人生に“余白”をデザインする」ことを提案するミニマリストしぶ氏によれば、自分の性格をよく把握することで、無駄な労力をかけずに取捨選択ができるようになるという。
手放す練習は
「自分を知る」の繰り返し
モノを減らすほどに「何が好きで、何が得意か」残したモノから自分の価値基準が浮き彫りになってきた。と同時に、自分を知らないせいで随分無駄な労力を費やしたとも思う。
どんな場所で、どんなモノに囲まれ、どんな人と付き合っていれば心躍るか。知れば知るほど、余計な選択肢を増やしたいとは思わなくなるからだ。
では早速、「1年以内に使っていないモノを捨てる」「用途がカブっているモノは捨てる」など実践的なノウハウをお伝えしてもいいのだが、その前に1つだけ。
「その人の生まれ持った性格で、モノの残し方も変わってくる」というのが僕の考えだ。
「どう捨てるか」というノウハウは共通していても、最後に「何を残すか」は人それぞれで違う。ミニマリストたちを例にとっても、持ち物は人ぞれぞれ。残したモノに個性が出ている。
本書も「しないことを決めて、生き方をデザインする」というコンセプトだが、とはいえ「何をしたくないか、なんて私にはわからない」「決められない」という人もいるだろう。そういった方はまず、自分が「内向型」か「外向型」か、どちらに当てはまるかを考えてみるといい。
たとえば、僕が徹底的にモノを減らしてガラーンとした空間を好むのは、自分を超がつく「内向型人間」であると自覚しているから。モノを減らすこと、それ自体が「低刺激な生活」につながっている。その一方で、モノを買うときも「手間を減らして、体力の消耗を抑えてくれるモノ」を増やしている。たとえば、ノイズキャンセリングイヤホンはそれにあたる。音楽をかけずに、街中の騒音をカットするためだけに使うことも多々ある。家事の労力を減らしてくれるドラム式の洗濯乾燥機やお掃除ロボットもそうだ。
つまり「自分の生まれ持った性格や才能、強みを知ったうえで」モノを減らしたり、増やしたりすれば、無駄がない。どんなモノを残したいかも鮮明になる。たとえば僕には、次のような傾向がある。
【疲れること&苦手なこと】
・多くの人と群れたり、スケジュールを詰め込みすぎたりすると疲弊する。
・飲み会のあとはなぜか疲れ果ててしまい、翌日は1人で家に引きこもる。
・(日常的なはずの)街の騒音や光に、体力が削られる気がする。
・家の中も外も、モノがあふれている状態が苦手。
【好きなこと&得意なこと】
・大人数の飲み会より、3人くらいまでの少人数のほうが心底楽しめる。
・モノを徹底的に減らした、スッキリとした空間に居心地のよさを感じる。
・読書や考えごとなど、1人で過ごす時間を至福と感じる。
あなたは「内向型か・外向型か・両向型か」を把握できているだろうか。
心理療法士のマーティ・O・レイニーの『内向型を強みにする』(務台夏子訳、パンローリング)によると、世の75%は楽天的で活発な「外向型」。残り25%は大勢の人が苦手で疲れやすい、考えすぎる「内向型」だという。
この「型」は、生まれつきの脳の回路の違いによって生じるもので、「違うタイプになりたい」と願っても難しい。
つまり、僕たちは自分の生まれ持った特質を受け入れ、その強みを最大限に活かすしかないわけだ。
『内向型を強みにする』には自分のタイプを見極めるための「自己診断テスト」として30の項目が挙げられているが、僕は28項目が「YES」に該当するため「完全な内向型」だと判明。だからあのときどっと疲れたのか……と過去の「違和感や疲労の理由」が一気に理解できた。
テストを受けずとも、大抵の人は直感でピンとくるはずだ。ざっくり、内向型は「1人でいるのが好き」「大人数で過ごすことが苦手」という人が当てはまる。一方、外向型は大勢でいることを好む。「大人数の飲み会や音楽フェスなどのイベントに参加して、ワイワイ騒ぐのが好きな人」「旅行などで外を飛び回るのが苦にならない人」というイメージだ。
しないことを決めて
消耗の少ない習慣作りを
少しイメージしてほしい。社交的な外向型の人が、部屋に数時間こもらされ、人との接触を禁じられ、事務作業を強いられたとしたら。その仕事ははかどるだろうか?
反対に、静寂を好む内向型の人が、営業や交渉事など対人的要素の多い仕事を課せられたとしたら。目覚ましい成果を叩き出せるだろうか?これらは極端な例だが、どちらのケースも概して「難しい」と言わざるをえないだろう。
さらに言うと「しんどさ」により悩まされているのは、全体の25%である少数派の「内向的」な人たちなのだという。
なぜなら一般的な社会では、「積極性」や「コミュニケーション力の高さ」が重視されるからだ。就職試験の面接をはじめ、ビジネスの現場を思い浮かべてみると、納得できるだろう。今でこそ「ひとりカラオケ専門店」「ひとり焼肉専門店」なども見かけるようになったが、多くのサービスは「家族」や「グループ」など複数人での利用を前提としたものが多い。







