著名ミニマリストが断言!モノを減らしたいなら自分の「性格の型」をまずつかめ写真はイメージです Photo:PIXTA

断捨離にチャレンジしてとりあえずモノを手放してみたものの、やっぱり後から不便を感じて買い足してしまった……なんて経験はないだろうか。自著『手放す練習 ムダに消耗しない取捨選択』(KADOKAWA)で「モノを手放すことで人生に“余白”をデザインする」ことを提案するミニマリストしぶ氏によれば、自分の性格をよく把握することで、無駄な労力をかけずに取捨選択ができるようになるという。

手放す練習は
「自分を知る」の繰り返し

 モノを減らすほどに「何が好きで、何が得意か」残したモノから自分の価値基準が浮き彫りになってきた。と同時に、自分を知らないせいで随分無駄な労力を費やしたとも思う。

 どんな場所で、どんなモノに囲まれ、どんな人と付き合っていれば心躍るか。知れば知るほど、余計な選択肢を増やしたいとは思わなくなるからだ。

 では早速、「1年以内に使っていないモノを捨てる」「用途がカブっているモノは捨てる」など実践的なノウハウをお伝えしてもいいのだが、その前に1つだけ。

「その人の生まれ持った性格で、モノの残し方も変わってくる」というのが僕の考えだ。

「どう捨てるか」というノウハウは共通していても、最後に「何を残すか」は人それぞれで違う。ミニマリストたちを例にとっても、持ち物は人ぞれぞれ。残したモノに個性が出ている。

 本書も「しないことを決めて、生き方をデザインする」というコンセプトだが、とはいえ「何をしたくないか、なんて私にはわからない」「決められない」という人もいるだろう。そういった方はまず、自分が「内向型」か「外向型」か、どちらに当てはまるかを考えてみるといい

 たとえば、僕が徹底的にモノを減らしてガラーンとした空間を好むのは、自分を超がつく「内向型人間」であると自覚しているから。モノを減らすこと、それ自体が「低刺激な生活」につながっている。その一方で、モノを買うときも「手間を減らして、体力の消耗を抑えてくれるモノ」を増やしている。たとえば、ノイズキャンセリングイヤホンはそれにあたる。音楽をかけずに、街中の騒音をカットするためだけに使うことも多々ある。家事の労力を減らしてくれるドラム式の洗濯乾燥機やお掃除ロボットもそうだ。

 つまり「自分の生まれ持った性格や才能、強みを知ったうえで」モノを減らしたり、増やしたりすれば、無駄がない。どんなモノを残したいかも鮮明になる。たとえば僕には、次のような傾向がある。

【疲れること&苦手なこと】
・多くの人と群れたり、スケジュールを詰め込みすぎたりすると疲弊する。
・飲み会のあとはなぜか疲れ果ててしまい、翌日は1人で家に引きこもる。
・(日常的なはずの)街の騒音や光に、体力が削られる気がする。
・家の中も外も、モノがあふれている状態が苦手。

【好きなこと&得意なこと】
・大人数の飲み会より、3人くらいまでの少人数のほうが心底楽しめる。
・モノを徹底的に減らした、スッキリとした空間に居心地のよさを感じる。
・読書や考えごとなど、1人で過ごす時間を至福と感じる。