中国は、膨大な量の国内データの管理を一元化するため新たな政府機関を創設する方針だ。中国政府は企業のデータセキュリティ対策の改善や、規制構造の簡素化を目指している。事情に詳しい複数の関係者によると、新たに設置される政府機関はデータに関連するさまざまな問題に対処する。複数の省庁が監督業務を担う現在の構造から転換する。今月13日まで開催される全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で設置が審議・承認される見込みだという。新設の機関は、中国での事業活動に伴い多国籍企業が獲得したデータの輸出の可否を判断することとなる。また、企業によるデータ収集および共有に関する規則も整備される。たとえば、顧客データから特定のデータの収集を禁じ、あるいは国内企業が国外のパートナー企業と共有を予定しているデータを審査し、国家安全保障上の脅威ではないか確認されるようになるという。