アメリカの「タウンボール」というゲームでは、投手が打者にボールを投げて、打った打球を野手が捕球して走者に当てるとアウトになる、4つの塁があって走者がホームに帰ると得点になる、というように現在の野球に共通する部分が見られます。タウンボールは、おおよそ18世紀にはアメリカで行われていたようで、英語のbaseballという言葉が文献上で確認できるのも18世紀からです。
野球の競技人口は3500万人、
クリケットはなんと3億人!
さて、競技人口の視点から野球とクリケットを比較してみましょう。
世界の競技人口で野球は約3500万人とされています。バレーボールの競技人口は約5億人、バスケットボールが約4.5億人、サッカーが約2.5億人ですから、数としては少ないのです。
一方のクリケット、競技人口はなんと3億人にも上るというから驚きです。
インドでは国民的な人気を集め、「最大の宗教」といわれるほどです。インドだけで競技人口が1億5000万人といわれ、インドが五輪での成績が不振なのはクリケットに人気が偏っているからという説もあるほどです。
クリケットのプロリーグの配信権を巡っては、Amazonやディズニーなどトップクラスのグローバル企業がしのぎを削っています。オーストラリアやイギリスも競技人口が多く、イギリス連邦諸国に広まっていると考えてよさそうです。
アメリカのプロ野球のメジャーリーガーで、トップクラスの年俸は日本円にして40億円、50億円クラスです。一方のクリケットでも、インドのプロリーグのトップクラスなら20億円台とかなりの高給です。
メジャーリーガーの平均年俸は4億円から5億円程度、クリケットの最高峰のリーグ「インディアン・プレミアムリーグ」では同じく4億円台と引けを取りません。日本のプロ野球の平均年俸が約4000万円といいますから、10倍の開きです。
ちなみにクリケットの日本の競技人口は約3000人といわれ、残念ながらマイナースポーツの域を出ません。逆に、世界で活躍する日本人初のクリケット選手を目指すのも、夢があるかもしれませんね。