日本のプロ野球選手「年俸1億円超え」は1割、球界“年収大格差”の実態写真はイメージです Photo:PIXTA

大谷翔平選手は来季の契約を1年約40億円で結んだと言われているが、我が子を大谷クラスの超一流プロ野球選手に育てようと思ったらいくら必要なのか。小林至監修『サクッとわかるビジネス教養 野球の経済学』(新星出版社)より一部を抜粋・編集し、野球ビジネスの裏側について解説する。

リトルリーグから高卒プロ入りまで
最低500万円が必要

 投打の二刀流でメジャーリーグ(MLB)を驚かせた大谷翔平選手や、日本プロ野球(NPB)史上最年少で完全試合を達成した佐々木朗希選手などの活躍を受け、親なら一度は「我が子もプロ野球選手に……」と考えたくなるものですが、実際問題、プロ入りまでにかかる費用はどれくらいでしょうか?

 我が子をプロ野球選手にするため、小学生から硬式野球を始めさせたとしましょう。小学6年間は地元のリトルリーグ、中学は地元のリトルシニア、高校は名門私立野球部に入り、晴れて高卒でプロ入りというのが最短ルートでしょうか。

 その場合、小学6年間の費用は用具代などを含めて100万円以上。中学に入るとリーグの月謝が一気に倍増し、3年間でも総費用は80万円を超えます。さらに、高校で寮に入る場合は、寮費だけで安くても200万円ほどかかります。小学~高校までの12年間で野球関連の費用は約500万円に上り、高卒でプロ入りが叶わず大学の野球部に入った場合は、4年間でさらに約200万円(寮費別)が加算されます。

小学生時代(リトルリーグ)でかかるおよその費用
小学生時代(リトルリーグ)でかかるおよその費用。6年間の用具代だけで39万円はかかる。 拡大画像表示
中学生時代(リトルシニア)でかかるおよその費用中学生時代(リトルシニア)の場合は3年間で約80万以上、名門私立高校では寮費も加わり総計300万円以上に。 拡大画像表示