長年連れ添ったパートナーと離婚する「熟年離婚」が増えています。うまくいかなくなった原因や経過は人それぞれですが、夫婦問題の専門家である筆者は「離婚の前に卒婚という選択肢もある」といいます。離婚に踏み切る前に、卒婚を考えたほうがいいのはどんな夫婦なのか、チェックポイントをまとめました。(夫婦問題専門家 岡野あつこ)
連れ添って20年以上、熟年離婚の相談が増えている
長年連れ添ったパートナーと別れを決める、熟年離婚の相談が増えています。たとえば、厚生労働省が発表しているデータでも、同居期間が20年以上の熟年夫婦の離婚は、昭和60(1985)年には約2万件だったのに比べ、令和の時代に入ると約4万件とほぼ倍増していることが分かります。
その一方で、ここ数年で増えているのが「卒婚」です。卒婚とは、夫婦が離婚をせずに、お互いに自立し、相手を尊重しながらそれぞれの生活をする夫婦関係のこと。「正式に離婚はしたくない。でも、自由に暮らしたい」という願いがかなう夫婦生活として注目を集めています。
たとえば、「卒婚なのでは?」と噂になっていたのが、別居が報じられていたダウンタウンの浜田雅功さん(59歳)とタレントの小川菜摘さん(60歳)のご夫婦です。成城の自宅と都内のマンションにそれぞれ帰宅していたことが報道されていましたが、その後、別居報道を否定していました。