――筆者のジェームズ・マッキントッシュはWSJ市場担当シニアコラムニスト
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足元の金融市場の動向を巡っては大きな疑問がくすぶっている。米国債市場はリセッション(景気後退)入りに身構えるが、株式・社債市場は最近の下げにもかかわらず、全く想定していない。これだけの巨大市場がなぜ、全く異なるシグナルを発しているのだろうか?
これには複数の妥当な答えがある。しかし、いずれも投資家の心が休まるような展開を示唆するものではない。
まずは難問から。米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長が7日、利上げ再加速があり得るとの認識を示して以降、米2年債利回りは、指標銘柄の10年債利回りを1ポイント余り上回っており、スプレッドは1981年以来の大きさに達した。