効率的でリバウンドしない片付け、プロが伝授する6つのポイント写真はイメージです Photo:PIXTA

 実家の片付け、いざ実践!片付けのポイントは、「奇麗にすること」ではなく、親が安心・安全・健康に暮らせること。できるだけ効率的に、かつリバウンドなしに行うためのポイントをプロに聞いた。

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 いよいよ片付け本番。となると、「とりあえず実家を訪ねて、目についたところから順番に片付けていこう」と考える人も多いが、慌てるなかれ。片付けを効率的に進めるには、その前にやるべきことがある。

「実家の片付けは、準備が8割と言っても過言ではありません」

 こう話すのは、実家片づけアドバイザーの渡部亜矢さん(実家片づけ整理協会代表理事)。散らかった家ほど、片付けには計画性が必要だ。そのため“とりあえず”で動き始めるのではなく、最短ルートでのゴールを目指して準備することが必要だという。

 片付けを効率的に進めるための主な準備事項は3点だ。実家に帰ったときの記憶をさかのぼったり、親に電話をかけて現状をさりげなく聞き出しながら、着手する前に片付けの全体像をイメージしておく。

 まずは【1】「親に電話をして、やることをイメージする」。電話を通じて片付けのポイントはもちろん、親の健康状態のほか、最近の行動範囲を推測する。

「これを聞き出しておくことで、実家の片付けを行う上での心構えがしやすくなります」(渡部さん)

 さらに「さあ、始めよう!」と思ったときについ、形から入ってしまう人は要注意。片付け前に収納グッズや片付けグッズを買ってしまうと、サイズが合わなかったり、結局使わないままになって、ゴミが増えてしまうこともある。その最たる落とし穴と言えるのが、収納ボックスだ。

 特にNGなのが、組み立て式の収納ボックス。もともと片付けが苦手な人は、買えば収納が解決すると思って買ってしまうが、組み立てることをせずに買いっぱなしになってしまうことが少なくないという。

「買ってから、5~10年は経過しているであろう中身が空っぽの収納ボックスが、箱からも出されずに放置されている光景を、何度片付けの現場で見たかわかりません」(同)