空き家・実家の片づけ#3
Illustration:PIXTA

「空き家問題」は親が元気なうちからすでに種がまかれており、放っておくとどんどん問題が大きくなってしまう。親の生前に実家をどれだけ片づけることができるかが明暗を分ける。特集『空き家・実家の片づけ 完全マニュアル』(全6回)の#3では、生前整理に必要な5つのマインドについて解説する。

「週刊ダイヤモンド」2020年5月2日・9日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

親が亡くなる前に「生前整理」を

 渡辺フミオ(43歳)の日常が一変したのは、突然のことだった。

 父・文兵(74歳)が病院に運ばれて昏睡状態と知らされ、東京から急いで病院に駆け付けた。

 集中治療室前のソファでは母・史子(71歳)が泣き崩れていた。どうやら父は自宅の脱衣所で転倒し、頭を強く打って意識不明に。そのまま救急車で運ばれてきたようだ。そして翌日、文兵は意識が回復しないまま息を引き取った。

 悲しみに暮れる母を病院から実家へ送る際、フミオは驚いた。実家がもので溢れていたのだ。1年前に帰省したときは、少し物が多い印象だったが、「2人とも体力が落ちて、その都度しまうのが面倒になってきたのかな?」とさほど気にしなかった。そのうち片づけを手伝おうかと思っていたが、仕事と子育てに追われあっという間に1年がたっていたのだ。