ソフトバンクは銀行ではない。しかし、多くのIT(情報技術)スタートアップ企業に資金を提供してきた同社も、シリコンバレー銀行(SVB)破綻の余波に揺さぶられそうだ。ソフトバンクグループ(SBG)の株価はこの1週間で14%下落した。しかし、同社が出資したスタートアップ企業が軒並み破綻する最悪の事態は避けられそうだ。米政府は今週、スタートアップ企業やベンチャーキャピタル(VC)ファンドの資金が大半を占めるSVBの預金を全額保証する介入措置に踏み切った。その決定後、SBGはSVBの破綻が投資先企業に重大な影響を与える可能性は低いと述べた。しかし、米国のVCの支援を受けるIT企業やライフサイエンス企業の半数近くがSVBに預金するなど、同行はハイテク業界の要となっていたため、SBGにも波紋は及ぶだろう。一つは、今回の騒動が、新規資金が既に枯渇しているスタートアップ企業の評価額にさらなる打撃を与える可能性があることだ。
SVB破綻の激震、ソフトバンクGに波及も
投資先の未上場スタートアップ企業が評価額見直し迫られる可能性
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