米銀破綻で円高進む、ドル円相場の行方と「円売り」介入の可能性を考えるPhoto:NurPhoto/gettyimages

米銀破綻で海外の
金融政策見通しが変化

 3月10日に起きた突然の米銀破綻は、米国を中心に再燃していた追加利上げ期待を急反転させ、為替市場にも大きな影響を及ぼした。

 米国市場では、3月8日時点において、次回(3月)の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ幅が50bpに再び拡大することや、FF金利ピーク見通しが5.6%台に上昇にすることが織り込まれていたが、米銀破綻を受け、3月FOMCでの利上げ期待は、13日にかけてほぼ消滅した。

 他主要国でも同様の反応が見られた。ユーロ圏、英国、ニュージーランドでは、期待される追加利上げ幅が縮小。オーストラリアでは、追加利上げ期待が消滅した。さらに、利上げを既に終了していたカナダは、年内の利下げ開始期待まで高まった。

 翌14日は、金融セクター株価の世界的な下落が一服したことから、3月FOMCでの25bp追加利上げ期待が再燃。米金利とドルが持ち直す場面があったが、15日にはスイス大手金融機関に焦点があたり、世界の金融株価に再び下落圧力がかかった。

 これまでの米連邦準備制度理事会(FRB)による急速な利上げを背景に金融機関への負荷の高さが改めて認識される中、市場は金融セクターを中心に当面ボラタイルな状況が続くとみられる。こうした動きは、日銀の今後の金融政策、ひいては円相場にも影響を及ぼし得るだろう。