悟東あすか（ごとう・あすか）高野山真言宗尼僧であり、漫画家。幼い頃から「見えないもの」の存在を感じ、それに悩まされることもあったが、得度した時にお大師さまに願うことで、以後は祈る時にだけ感じられるようになり、現在に至る。尼僧としては、1984年、高野山別格本山西禅院徒弟として得度。受明灌頂授了。2006年、高野山大学加行道場大菩提院にて加行成満。同年伝法灌頂授了。2007～2009年、高野山大学にて中院流一流伝授授了。漫画家としては、1989年に集英社少年ジャンプ第30回赤塚賞準入選。同年週刊少年ジャンプ夏期増刊号にてデビュー。著書に『神さま仏さまが教えてくれた 迷いをすっきり消す方法』などがある。<撮影：松島和彦>
例えば、天候や事故などの影響で渋滞や列車の遅れがあるとったニュースを目にしたとします。
でも、「まぁ、何とかなるだろう」と準備を進めていると、今度は持っていこうと思っていた物が見当たらなくなる。それでも「まぁ、何とかなるさ」と、ようやく準備を整えて、いよいよ出かけようとしたら、玄関先で足をくじいてしまう。荷物を持とうとして腰を傷める。歯が痛くなってくる。さすがに痛みで動けなくなり、間に合わないので外出を断念。
ところが、そのとたんに交通事情が回復したとのニュースが入り、痛みが去って体調もよくなる……ということが時々あります。行くのを断念すると、同時に状況が平時に戻るというわけです。
これは、「行くな」というご神仏からのメッセージ。行かないほうがいい場合は、「絶対に行くな」というサインが必ず出来事として現れます。
私の例で言えば、最初はニュースの形で目や耳から入るサインが来ました。次に、物がそろわないという妨害のサインが、さらに身体の痛みが、最後に動けなくなって初めて外出をあきらめることになったわけです。
このような出来事を何度も体験して、それがご神仏からのサインであるとわかるようになりました。そして、そんな時には約束をキャンセルするようになりました。
すると必ず、キャンセルを決めた直後に状況が元に戻ったり、体の痛みが消えたりするから不思議です。
後から思い返すと、やはりその出来事によって救われていることがわかります。
それでもまだ、最初のサインで気づけないこともあります。
こうした出来事があると、私は必ずご神仏への感謝とともに、「ごめんなさい」という気持ちを込めて祈ります。最初のサインで気づけなかった私に二度、三度とサインをお送りくださったことへの感謝と、なかなか気づけなかったことへのお詫びです。
人によっては、行った先で事故に遭う、あるいは不愉快な思いする、ビジネスに支障が出るような何かに見舞われるという予兆かもしれません。
さて、わが家の場合、お不動さまにお供えしているお水の器の内側に、小さな泡がつく、という現象がまれに起こります。
たいていは命に係わるほどの何かが起こる場合のサインで、例えば身内が亡くなることが少なくありません。
旅や遠出の計画をしている時にこの泡を見ると、私は日程やコースを変更するなど計画を見直すのですが、どうしても泡が消えない場合は、計画そのものを取りやめることもあります。
少々オカルティックなエピソードではありますが、私はこれを仏さまがお知らせくださっているのだと受けとめ、慎重に物事を見直しています。
五感で受け取っていきましょう
このようなご神仏のサインは一見、外からやってくるように見えますが、そうではありません。まず自分の心の奥底にご神仏とのつながりがしっかりできていることが大切です。なぜなら、内面の在り方は外の世界に反映するからです。
例えば、部屋が散らかったままで、なかなか片付けられずにいる時は、雑多なことで心の中も混沌としている時だったりします。自分の周囲の状況は、心の中にあるものの表れ。自分の内側にゴミをためてしまうと、ご神仏とつながるパイプは詰まってしまいます。ご神仏との強いパイプがあればこそ、外側の世界にサインを見出すことができるのです。
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ご神仏が私たちにメッセージを伝える時によく使う方法。こんな体験をしたことはありませんか？
神さまや仏さまは、私たちの長所も欠点も知り尽くしたうえで、深い優しさでいつくしみ、守ってくれています。そして、現実を動かし、私たちを教え導いてくださっています。
『神さま仏さまがこっそり教えてくれたこと』では、そんなご神仏の働きを理解して、日々つながっていく方法や、願いを届ける具体的な方法をたっぷりお伝えします。
悟東あすか著『神さま仏さまがこっそり教えてくれたこと』ダイヤモンド社 定価1430円（本体1300円＋税）
悟東あすかさんYouTube ➡ 観漫庵
【目次より】
第一章 ご神仏は現実をどう動かしているのか
＜ご神仏の導き方＞
神さまと仏さまの違いとは
ご神仏が動いてくれた証拠となる瞬間とは
ご神仏は現実をどう動かすのか
私の守り本尊がお不動さまである理由
見えない世界の導きを確信させたもの
夫を変えた三宝荒神さまの力
ご神仏の働きは驚くほど具体的に起こる
毘沙門天さまが窓の外に現れた！
修行を通して知った「聖なるもの」の存在
ご神仏の本当のご利益とは何？
「おかげさま」に気づくと、いいことがどんどん増えていく
第二章 ご神仏の力をしっかり受け取る方法
＜ご神仏と接する時の心構えと作法＞
大好きな人と接するように神さま仏さまに呼びかけよう
よい祈り、よくない祈り
お守りから力をいただく方法
お参りのたびに生き生きとした息吹の感じられる神さま
ご神仏とのおつきあいで一番大切なこと
ご神仏に上手に尋ねるには
人への批判は、自分へのアラーム
ご神仏のメッセージを受け取りやすくする練習
ご神仏は人間を使って言葉を伝える
ご神仏にイエスとノーを尋ねる方法
ご神仏から受け取りやすくなる時とは
第三章 ご神仏に愛される人、叱られる人
＜驚くほど幸運な人生に変える法則＞
ご神仏に好かれる人、叱られる人の特徴
「自分が嫌い」をご神仏は変えてくれる
バチがあたっても悪いこととは限らない
ご神仏の存在を感じられる参拝法
お寺では心を全開にして正直になってお参りする
祈りを届ける際の心がまえ
ご神仏はその存在をどう知らせてくれるのか
運を上げたい人がお参りでやってはいけない6つのこと
願い事がかなったら、お礼参りを忘れずに
悩みはご神仏に渡してしまうと運が開ける
神さま仏さまに愛される究極のキーワードとは
あの世まで面倒を見てくれるご神仏
ご神仏が与えてくれたものがすべてである
すべての死に尊いメッセージがある
第四章 あなたに最善をもたらす祈り方
＜ご神仏の個性と得意分野＞
幸せなお金に恵まれるための祈り方
最良のご縁に恵まれるための祈り方
ご神仏は常に最善をもたらす
健康に恵まれるための祈り
仕事に恵まれるための祈り
毎朝、命に感謝して一日を始める
「今日の私」を終わらせ、「新しい私」を生きる
「真言」でご神仏の力をいただく方法
真言を唱えて日々自分を磨く方法
ご神仏のご利益をいただく
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