上司ほど「絵文字」を使おう!リモートワークで人間関係を壊さないコツ写真はイメージです Photo:PIXTA

リモートワークの普及でリアルな接点の場が減るなか、オンライン上だけでいかに良好な人間関係を構築するか。オンライン会議術やチャットコミュニケーション術のプロが提言するのは、対面で何気なく交わしていた「挨拶」と「雑談」の重要性。そして、ビジネスシーンでは使用をためらわれてきた絵文字の活用だ。取引先や、上司と部下の距離を縮める最強のコツを紹介する。

※本稿は、一般社団法人オンラインコミュニケーション協会『オンラインコミュニケーションの教科書』(かんき出版)の一部を抜粋・編集したものです。

最初の挨拶は
リアル以上にテンションを上げる

 オンライン会議での挨拶は、小声で「お疲れさまです」と言うだけでいい。

 あなたは、こんなふうに思っていないでしょうか。取引先との商談では、しっかり挨拶するのに、社内会議ではほぼ無言……。思い当たる人もいるかもしれません。

 実は、オンライン上での挨拶は、リアルの場以上に重要です。もちろん、挨拶が大事なのは対面でも同じですが、テレワークになってコミュニケーションの機会が減ったぶん、挨拶の重要性が増していると言えるのです。

 特にオンライン会議では、最初のテンションが低いと、その状態のまま本題に進んでしまいます。最初の挨拶のときだけでも、テンションを上げ、明るくハキハキとした印象をほかの参加者に与えると、その後の議論も活発になります。

 お手本にしたいのは、ユーチューバーです。彼らは動画が始まるとき、「はい、こんにちは~!」と勢いよく挨拶をします。元気のいい挨拶は、それだけで相手の興味をひきますし、挨拶された側もなんだかいい気持ちがするものです。

 ユーチューバーにとって「これからの数分間、この人の話なら聞いてもいいな」と思わせられるかどうかは、この挨拶の瞬間にかかっています。それと同じことが、オンライン会議でも起きていると思ってください。

 また社内の、特に人数の多い会議では、入ってきたときに挨拶しない人がいます。黙って入ってきて、カメラもマイクもオフのまま。そして終わると無言で去っていく。

 本人も失礼なことをしている意識はないのかもしれません。しかし、これはほかの参加者にいい印象を与えません。ファシリテーターが「おはようございます」と言っても、誰も挨拶を返してくれないときもありますが、リアル(対面)の会議に置き換えてみれば挨拶を無視しているのと同じことです。