ほとんどの人がパソコン仕事で使っている「マウス」。この「マウス」が業務効率を悪くしていると聞いたら驚くだろうか。ベストセラー『脱マウス最速仕事術』の著者・森新氏は、多くの時間のロスを生む“マウス依存”から脱却するメソッドを確立、キーボードだけでほとんどの業務を完結させ「年間120時間の時短」に成功した。書籍のなかには、マウスへの依存度を段階的に減らし、仕事をサクッと終わらせるノウハウが紹介されている。読者から「もっと早くこの方法を知っていたら」という声が続出するほど、実践的なスゴ技が満載。本稿では、本書より一部を抜粋・編集して、「いかにマウスの使用がムダな時間を生み出しているか」を紹介していく。(構成:長沼良和)
ノートパソコンの利便性を最大限に生かす
大抵の人がパソコンを使う際に利用する周辺機器がある。「マウス」だ。
ところが、このマウスが「時間泥棒」であることを知る人はそれほど多くない。
『脱マウス最速仕事術』では、「マウスへの依存度を下げよう!」と提案をしている。
なぜかというと、スマホの便利さやテレワークの普及によって、ノートパソコンとの向き合い方を見直すタイミングが来たからだ。
ノートパソコンが小型化して、いつでもどこでも使えるようになってきている。
ノートパソコンの利便性を活かすためには、マウスを使わずにキーボードだけで作業を行う「脱マウス」が欠かせない。
あなたは、パソコンやITツールの進化にあわせて、それを使う自分自身の進化・改善ができているだろうか?
職種によって着手すべきことに差はあるはずだが、オフィスワーカーでパソコンを使わない人はいないはずだ。
異動や転職があっても、引き続き有効なスキルとなる「脱マウス」のノウハウは一生モノと言えるだろう。
そんな「脱マウス」を実践するには、「マウスを使わない技術」を身につける必要がある。
ショートカットキーを覚えて、マウスを使わずにカーソルを移動させたり、ウィンドウの拡大縮小を行うやり方を学んだりすることだ。
これらを学ぶことで、マウスを使う場合に比べて、効率的かつ素早く作業を進めることができる。
数秒が積もり積もって120時間の時短に
「脱マウス」をすると、作業時間を短縮できる。
マウスを使う場合、キーボードから手を離す必要がある。そして、マウスを操作した後に再びキーボードに戻すプロセスが発生する。
この動作は一回の作業では数秒程度のことであるが、1日に何十回も何百回も繰り返すことになると意外と時間を取られる。
約120時間というと、1日8時間働くとしたらまるまる15日間分の時間である。
脱マウスでは、このような無駄な時間を減らせるため、作業効率の向上につながる。
場所を選ばずパソコン作業
テレワークが普及する中で、自宅やカフェ、図書館など様々な場所で仕事をする人が増えている。
このような環境でパソコンを使うときに、わざわざマウスを持ち運ぶのは面倒くさい。
場所によってはマウスを使うスペースを確保できないこともある。
脱マウスを実践すれば、キーボードだけで作業を行うことができるため、場所を選ばずスムーズに作業を進めることができる。
ExcelやWordの効率化こそ「脱マウス」が有効
マウスを使わないと、マウスポインターの移動やクリックをするための手の動きを省略できる。
例えば、ExcelやWordで表や文章を編集する場合、マウスを使わずにショートカットキーを使って操作することで、作業効率が飛躍的に上がる。
マウスポインターの移動による視線移動も、「脱マウス」で省けるため、作業の精度も向上する。
また、「脱マウス」によって、体への負担も軽減される。
マウスを使うことで手首や肘、肩に負担がかかり、長時間の使用で疲労がたまってしまうことがある。
しかし、キーボード操作のみであれば、手首や肘を動かす回数が少なくなるため、負担が少なくなるというメリットもある。
「脱マウス」に慣れてしまったら便利すぎて戻れない
「脱マウス」には、さまざまなメリットをもたらす。
ただし、マウスユーザーからすれば、「これまでの習慣を変えることは簡単なことではない!」と感じるだろう。
ショートカットキーの使い方、マウス操作からキーボード操作に切り替える際のコツなど、練習や工夫が必要となる。慣れないうちは窮屈かもしれない。
しかし、脱マウスで得られるメリットは非常に大きい。そして、難しいことをするわけではないので、「ちょっとした努力」で誰でもマスターできる点もポイントが高い。
TOEICでハイスコアを狙ったり、難しい資格試験をパスするような大変なことは何もないのだ。
慣れてしまえば、圧倒的に仕事のスピードが速くなるメソッド。ぜひ挑戦してほしい。