起業3年目のSKY‐HIが語った
「ビジネスがうまくいくときの条件」
人気グループ「AAA」のメンバー、そしてラッパーのSKY-HIとしてアーティスト活動を行ってきた日高光啓氏は「日本の音楽業界を変えていきたい」と、2020年9月にマネジメント/レーベル「BMSG」を設立、代表取締役CEOに就任した。私財1億円を投じたオーディション企画「THE FIRST」から誕生したボーイズグループ「BE:FIRST」はデビュー1年目から目覚ましい活躍を見せ、日高氏のプロデュース手腕は高く評価されている。また、2日間で3万人を動員した自社興行フェス「BMSG FES’22」を開催、さらに事務所の垣根を越えてダンス&ボーカルアーティストが参加する画期的な音楽プロジェクト「D.U.N.K.」を実現させるなど音楽業界に大きなインパクトと変化をもたらしている。
起業からわずか2年半で実績を重ねているスタートアップ企業経営者・日高光啓氏の経営に対する思いへ3回にわたって迫るインタビュー。第2回は、日高社長のビジネスに向き合うスタンスについて聞いた。
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創業者の意見は
基本的に絶賛されてしまう
――創業者として難しさを感じる点はありますか。
ビジネスをする上で、創業者である自分のワンマン経営になった方が良い部分と、そうでなくていい部分の両方があると思っていますが、今のフェーズだと、どうしても、自社はもちろん、他社の方との仕事で何をするにしても「ここは日高さんの確認を…」と言っていただくことになります。そのとき、自分の判断がズレていないか、そこに怖さも感じながら、でも強い気持ちを持ってやっている、というのはあります。
「BE:FIRST」のクリエーションに関しては、社長であると同時にプロデューサーなのでワンマン体制ですが、「自分はこれがいいと思うんですよね」というのを提示したときに、基本的に周りの方は「それ、いいですね!」と絶賛してくれます。基本的に絶賛してくれるんです。だから、それが世の中の絶賛と一致しているかどうかは、自分が一番シビアに見ないといけない。
この立場になると、自分にシビアに言ってくれる人はいないと思っていますし、これからも絶対生まれ得ないですね。今後、積極的に新しいことにトライしていくときも、自分の判断が全てになるんだろうなというのはすごく感じています。