新入社員の入社シーズンが今年もやって来た。彼ら、彼女らに贈るアドバイスを考えたが、たった一つに絞った。これさえ目指していれば、職業人生で大きな差を付けられるはずだ。(経済評論家、楽天証券経済研究所客員研究員 山崎 元)
新入社員へのアドバイス
目標を一つに絞れ
新入社員は2年後の転職を目指せ。
今年の新入社員諸君に、このことだけをアドバイスとしよう。目標や心得は、できるなら一つがいい。その目標は、「2年後に転職できる人になること」に集約できる。気を散らさず、油断せずに、励むといい。
今年も新入社員がオフィスにやって来る季節が訪れた。通年採用など、新年度の4月にこだわらない採用形態も増えてはいるが、学校の卒業タイミングが3月なので、これからも4月入社は残るのだろう。
入社の時期は大きな問題ではない。職業キャリアが始まって時間がたち始めたこと、まだ若いとはいえ、あなたが刻々と歳を取っていること、このことが最大の問題だ。
さて、「転職できる人」とは、どのような人か。ありていに言うと、人材として他社に雇ってもらえる人のことだ。そして、この「他社」を自分で選ぶことができる立場の人ということだ。たまたま雇われてそこにいる以外に生活する手段がない人なのか、有利であったり、面白いと思ったりする職場を自分で選ぶことができる人なのか、職業人生にあってこの差は大きい。